【インタビュー】1stフルアルバム「A PIECE OF CAKE」完成! 安野希世乃インタビュー。「フルアルバムの制作はお祭りのようでした」

2022年07月26日 12:001

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いくつかの新曲は、私からキーワードをお伝えして作っていただきました


── では、アルバムの新曲について1曲ずつお話をうかがっていきます。まずは1曲目の「Cut the cake ~overture~」。作曲・編曲は松本良喜さんです。

安野 アルバムタイトル曲「A piece of cake」のメロディを、かわいらしくアレンジしてくださったオーバーチュア(序曲)です。ネタばらしをすると、オルゴールの音になっていて、耳をすますとネジが回る音も聞こえたりするんです。私はこの曲を聴くと、ケーキの上に立ったローソクの炎がゆらめいているのが見えるような気がするんです。ケーキを箱から取り出して、カットする前のようなワクワクを感じていただけたらうれしいです。

── それに続くのが「宇宙の法則」。h-wonderさんの作曲・編曲で、歌詞はh-wonderさんと唐沢美帆さんの共作です。

安野 この曲を選ばせていただいた段階で、h-wonderさんが書かれた仮の歌詞が1番だけついていたんです。初めて聴いたとき、楽曲の持つ世界観がアルバムのコンセプトにぴったりだったので、使わせていただくことにしました。私から出したキーワードを反映させて1番の歌詞に修整を加え、2番以降を書き下ろしてくださったのが唐沢さんでした。

── そういう流れがあっての共同作詞なんですね。

安野 はい。でも、実はもうひとり作詞に関わった人がいて、私のマネージャーなんです。まだ唐沢さんに歌詞を発注する前に仮歌のレコーディングがあって、1番と2番でメロディの動き方が違う部分があるので、2番のメロディに1番の歌詞を乗せて歌うことができなかったんですね。それでマネージャーが急遽、仮の歌詞を書いてくれて。その一部が唐沢さんが書いてくださった完成版にも残っているんです。もう10年以上お世話になっているマネージャーなので、この展開になんだかほっこりして(笑)。「宇宙の法則」はそういう意味でも、私の宝物になりました。

── とても深みのある歌詞になっていると思いました。宇宙の広がりと自分の未来を結びつけたような内容ですね。

安野 私から唐沢さんに、「旅の途中」「他人との関わり合いや干渉で変化していく運命の歯車」というキーワードをお渡しして、書いていただきました。人は誰も自分ひとりで今の自分になったわけじゃないじゃないですか。誰かと出会って影響し合うことで変わってきたし、この先もずっとそうやって生きていくんだろうなって。広い宇宙で他者と関わりながら自分を模索しているのがこの曲の主人公で、まだゴールは見えないけれど、きっと明るい未来が待っているという内容になっています。

── 希望のある歌詞とh-wonderさんの明るいメロディがすてきな曲でした。続く3曲目は「世紀の祝祭」。作詞は岩里祐穂さん、作曲・編曲は川崎智哉さんです。

安野 「宇宙の法則」のように私からキーワードをお伝えして作詞していただいた曲が何曲かあって、「世紀の祝祭」もそのひとつです。この曲のキーワードは、まずは「大人の祝祭」。「命短し、歌え、踊れ!」というハレの場を書いてくださいと。 それから「我慢しない」「日常からの解放」もキーワードになっています。それらを踏まえて岩里さんが書いてくださった歌詞はエッジの効いた言葉が並んでいて、自分の殻を破るときの解放感が破天荒に表現された曲になりました。出だしから「ようこそゴージャス 複雑なる私という宇宙へ」と、とにかくすごいんです(笑)。

── サビの「愛せないないないないないないの」という言葉の繰り返しも印象的でした。聴いていて、快感が襲ってくるというか。

安野 「ない」の繰り返し、心地いいですよね。1番2番ラスサビと、この部分がどのように変化していくのかワクワクして仮歌を聴いていたら、どんどんすごいことになっていって(笑)。本当に攻めた歌詞で、「100愛して死んでみろ」というフレーズもお気に入りのひとつです。「恐れるな、飛び込め、人生に!」という感じの気っぷのよさがあって、強引に手を引いてカーニバルに連れ出してくれるような曲です。自分の力だけでは浮上できないような日に、この曲を聴いていただいたら、元気になれると思います。

── 川崎さんが書かれた曲がまた、華やかなんですよね。

安野 川崎さんが私に書いてくださる曲はいつも華やかなんです。「生きる」(3rdミニアルバム「おかえり。」収録)のときからそうなんですけど、賑やかで周りにたくさん人がいる感じがするんですよね。「世紀の祝祭」もミュージシャンのみなさんが盛り上がって演奏してくださったんだろうなということが、音から伝わってきました。

── この曲にはミュージックビデオ(MV)があります。朝の寝室と昼のオフィスと夜のお酒の場という3つのシチュエーションが代わる代わる登場する映像なんですよね。

安野 いろいろな表情の安野を切り取っていただいたMVになりました。人は誰でも、向かい合う人によって違う顔を見せるじゃないですか。会社では課長で、家に帰ったらお父さんでとか。つまりはペルソナ、生活の中で自分を使い分けているということですね。「世紀の祝祭」のMVは、監督さんが「複雑なる私とかけて、いろいろな安野さんの表情を切り取りたいんです」とおっしゃっていて。セットを3パターン作って、色合いだったり衣装だったりで、違う表情の私を見せていくというのがコンセプトになりました。だったら歌手としての私ではなく、日常を生きている私の表情の違いを撮っていったら面白いんじゃないですか、とこちらから提案して。衣装もみんなが普段着ている部屋着、会社の制服、そしてデートのときの勝負服になっているんです(笑)。


── 夜に着ているのは勝負服だったんですね(笑)。

安野 はい。でも相手はお店にやって来なくて、フラれちゃってるんです(笑)。そして、現在公開中のワンコーラス・バージョンには出てこない4人目の私が、後半に登場します。

── え、そうなんですか?

安野 クロスフェードビデオの「世紀の祝祭」のところで出てくる私です。キラキラした衣装を着て、後ろにブラス隊をしたがえて歌う、非日常の姿なんです。「あなたも非日常においでよ。パーティしましょう」と誘うスターみたいな存在ですね。実は当初、シャンパンをかけ合うシャンパンバトルをやっているところを撮ろうというアイデアもあって。さすがに実現できなかったんですけど、非日常感は十分出せたんじゃないかと思います。

── 派手派手ですねえ(笑)。

安野 はい。「世紀の祝祭」はライブでは覚悟しておいてください(笑)。シャンパンは無理でも、何か振らせたいな。

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コメント(1)
安野家ともリス安野家ともリス2022/07/26 13:32

ぱくぱくモンスターがグッズ化してくれてすっごく嬉しい。 新曲たちもフルで聞けるのがとても楽しみ!

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