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重要なシーンで使われた楽曲たちを、ピアノアレンジしていきました
── アニメの曲は、まず「進撃の巨人」があります。3曲目の「YouSeeBIGGIRL→Thanks AT」はサントラ2曲をつないだ曲ですね。 澤野 「YouSeeBIGGIRL」は作品内でも印象的なシーンに使われていて、ファンの方の人気が高い曲なので選びました。「Thanks AT」はシーズン3のテーマ曲で、ATは荒木哲郎監督のイニシャルなんですよ。荒木監督のおかげで「進撃の巨人」という作品に出会えたので、感謝の意もこめて、この曲を演奏しました。
── もう1曲、「Call your name」が17曲目に入っています。原曲はmpiさんとCASG(Caramel Apple Sound Gadget)さんのボーカル入りの曲です。これも劇中で印象的な使われ方をしていました。 澤野 原曲はロックバラードですね。「Attack on Titan」や「The Reluctant Heroes」など人気曲はほかにもあるんですけど、ピアノで弾くことを考えたらメロディアスな「Call your name」が心地いいかなと思いました。
── 「機動戦士ガンダムUC」からは3曲入っています。まずは3曲目の「MOBILE SUIT GUNDAM UC-medley」。 澤野 「ガンダムUC」の中で思い入れの強い曲や、ライブでピアノソロを弾くときによく選曲していた曲を選んでつなぎました。「ON YOUR MARK」「THE UNIVERS」「UNICORN」「GUNDAM」、そして最後に「EGO」のイントロがちょっと入っています。「ガンダムUC」のサントラは、メロディを強く押し出した曲を作ろうと意識して作っていたので、ピアノソロによく合いました。
── 10曲目の「RE:I AM MARIE」はいかがですか? 澤野 Aimerさんが歌った「RE:I AM」のサントラバージョンですね。「RE:I AM」というタイトルは、Aimerさんの名前のアナグラムになっているんですけど、ジンネマン船長の娘のマリーのアナグラムでもあると気づいたファンの方がいて。それはいいことを聞いたと思って、サントラバージョンを作ったときにマリーの名前もタイトルに入れました(笑)。【-30k】でどんな曲をピアノアレンジしてほしいかファンの方に投票してもらったときに、「RE:I AM」や14曲目に入っている「Into the Sky」が上位にきて、この2曲を取り上げることにしました。
── どちらも人気のボーカル曲ですからね。5曲目にはTRIGGERの劇場公開作品「プロメア」から、2曲をつなげた「ΛSHES→Inferno」が収録されています。 澤野 劇中で重要だった2曲ですね。「ΛSHES」はメロディアスな曲でピアノで弾くのに向いていましたし、「Inferno」は「プロメア」と言えばこれ、という曲です。「プロメア」は今石洋之監督と脚本の中島かずきさんによるテンポのいい作劇と、自分がやりたかった音楽がうまく合致して、近年の仕事の中でも特に思い入れの強い作品になりました。作っていて楽しかったですし、ボーカル曲とオーケストラの曲をバランスよく作ることができて、劇中でもいい形で使っていただけました。「Inferno」はライブの人気曲でもあって、お客さんのすばらしい反応が記憶に残っています。
── 「ギルティクラウン」からは、「κr0nё」が選ばれています。 澤野 「κr0nё」は「βios」のピアノ&オーケストラバージョンです。もともとは「医龍 Team Medical Dragon」の仕事をしていたころに作ったメロディで、「ギルティクラウン」に合うかもと思って使用しました。最初からピアノを意識した作りになっていたので、今回のピアノソロも原曲に近い感じになっていますね。さらに、フィギュアスケートの髙橋大輔さんがエキシビションかなにかで使ってくださったことがあって、それを思い出したことも弾くきっかけになりました。
── 「κr0nё」に続く9曲目は、「甲鉄城のカバネリ」から「KABANERIOFTHEIRONFORTRESS」です。 澤野 「甲鉄城のカバネリ」のメインテーマで、後にエンディングの「ninelie」になっていった曲です。ですから「ninelie」が好きな方には、そちらのピアノバージョンとして聴いていただくこともできるんじゃないかなと思います。