【ラノベ風ゲームレビュー!】「つみゲ部」第5話! つみゲ部3人組、超本格的な米づくりに挑む! 米は力だ!!「天穂のサクナヒメ」の巻

2021年01月06日 15:090

米づくりは濃密で超本格的! 数ある工程の中から「田植え」にチャレンジ!

  

米づくりは、サクナと人間たちが暮らす「我が家」で行うぞ。ここは、アクションステージとは違い、奥行きのある3D画面で進行するんだ。

わ~、昔話とか日本神話の世界みたいなおうちですね!

懐かしい日本の風景って感じで、ほっこりするねー♪

 

 

家の前に広がる田んぼで米づくりを行うわけだが、本作の米づくりはとても本格的で、ゲーム史上類を見ない深い作りになっているんだ! 「ワンボタンでサクッと植えてサクッと収穫」なんてお手軽なものじゃないから、覚悟しておくように!

たっぷり時間と手間をかけて、稲を育てていくんですよね♪

うむ。このゲームには四季の概念があると説明したが、米づくりでは、季節をまたぐ複数の工程をこなして稲を育てていくことになるんだ。

なるほど、リアリティがある作りになってるんだね。

では、私が撮った画面写真を見つつ、いくつか工程を紹介していこう。まずは石を取り除いてクワで田んぼを耕していく「田起こし」、育った苗を田んぼに植えていく「田植え」、水路を使って田んぼの水量と温度を管理する「水やり」、稲に栄養を行き渡らせるためにこまめに行う「草むしり」……。

 

 

わわっ、いっぱいありますね!

まだまだ! 鎌を使って稲を刈り取る「稲刈り」や、刈り取った稲を干す「稲架(はさ)掛け」、千歯扱きなどを使って稲の穂先から籾(もみ)を外していく「脱穀」、そして木臼などを使って籾殻(もみがら)を取り除き、籾を米にしていく「籾摺り(もみすり)」を終えると、晴れて米の完成だ

 

 

初めて聞くような言葉もいっぱいあるな~。これを実際にゲームとしてプレイしていくわけだよね。

ちゃんとできるか、だんだん不安になってきました……!

大丈夫だ。ひとつひとつの操作は難しくはないから、やりながら覚えていけるぞ。というわけで、今日は私があらかじめ用意しておいたセーブデータを使って、「田植え」を体験してもらおう!

はいっ! じゃあコントローラー、お借りしますね♪

田植え、いいチョイスじゃん! 米づくりを1曲の歌だとしたら、田植えはサビって感じするし♪

うむ、その例えは、わかるようでよくわからんが……まあ、田植えは重要な工程のひとつだな。

さっそく田んぼに入って、田植えをスタートしてみました! えーっと……持ってる苗を全部植えていけばいいんですよね? よーし……。

ゆまっち、がんばれ~♪

はいっ! よいしょ、よいしょ……。

 

 

おおっ、なんか結構いい感じじゃない? これ、植えた苗の場所には黄色い点が付くんだね。これを目安にしていくのかな。

そのとおりだ。苗と苗との間隔によって育ち方も変わるぞ

この、後ろにゆっくり下がりながら、ひとつずつ苗を植えていく感覚……私、実際の田植えは体験したことないですけど、それでもなんだか、すっごく「本物の動き」って感じがします♪

うむうむ。田植えだけではなく、米づくりの全工程がこの深さで本格的に作られているのが、「天穂のサクナヒメ」の大きな魅力と言えるだろう!

ふぅ~、やっと完了しました! えっと……「植えた密度 疎植」だそうです。

 

 

疎植、すなわち標準よりもゆったりめの間隔で植えた、ということだな。この密度によって、収穫量や品質に変化が生じる仕組みになっている。自分の欲しい米を狙って田植えができるようになると、プロと言えるだろうな。

プロへの道は険しいですね……!

あれ? 田植えは終わったけどさ、なんか足りなくない……?

え? ……あっ、お水っ!!

ふっふっふ、気づいたか……。そうだな、「水田」と言うぐらいだから、当然、田んぼには水が必要だ。本当なら、水を張った状態で田植えをしたほうがよかったのだが、まあ、今回は仕方がないだろう。

なるほど~、来年の田植えでは忘れないようにします……!

ゆまっち、来年までしっかりやる気だ!?

では、ひとまず今から田んぼに水を引こう。水路にある水門を開いて、入水をしていくんだ。足のくるぶしが浸かるぐらいが適量だぞ!

はいっ!

 

 

ね、これってさ、稲が育っていく過程で、水も適宜調整していく必要あるんじゃない?

察しがいいな、スイ! たとえば稲が「三次分(ぶん)けつ」という状態まで成長したら、「中干し」といって水をすべて抜く必要がある。また、秋が来て出穂(しゅっすい)の状態になったら水を多めに入れる必要があり、さらに収穫開始前には乾きやすくするために水をすべて抜くほうがいい、といった具合に……。

ぶ、部長さん、全部メモを取りたいんで、もう1回ゆっくり教えてください!

ゆまっち、めっちゃ熱心!

水の管理だけではなく、雑草を見つけてこまめに抜いたり、肥溜めに素材を混ぜて熟成させた堆肥(たいひ)をまいたりと、田んぼの管理はなかなか手間ひまがかかるんだ。だからこそ、収穫の喜びは格別というわけだな!

う~ん、あたし、いま、満腹度残り20パーぐらいだな~……米づくりを見てたら、どんどんおなか減ってきた……。

実は、私もです……。

よし、そんな腹ペコの2人に、とっておきの夕餉(ゆうげ)の画面写真を見せてやろうっ! どうだっ!

 

 

うわぁ~、これ見せられちゃったらあたし、もう満腹度ほぼゼロだよっ……!

楽しそうにおしゃべりしながら、みんなでごはんを食べてる光景……すっごく幸せそうで、そしてすっごくおなかが減っちゃいますね……!

うむ……見せた私も、満腹度が大変なことになってきたぞ……。

 

 

「天穂のサクナヒメ」のまとめ

 

というわけで、「天穂のサクナヒメ」の魅力を、実際に遊びながら語らせてもらったぞ。ゆま、米づくりの一工程をプレイしてみて、どうだった?

本格的とは聞いてましたけど、正直、まさかここまで細かく作られてるとは思ってませんでした……! やることがいっぱいあって、気にしなきゃいけないこともたくさんあって、この忙しさが、私は楽しかったです♪

うむ。米づくりの各工程が単なる作業ではなく、しっかりゲーム性のある内容になっているのも、遊びごたえを感じられるポイントだな♪ ちなみに本作は、設定から「戦闘難易度」と「稲作難易度」を、いつでもそれぞれやさしめに変更可能となっているぞ!

稲作難易度! このゲーム以外じゃ聞くことのなさそうな言葉ですね……!

さて、スイはアクションパートをプレイしてみて、どうだった?

うん。あたしさ、聞きかじってた情報でなんとなーく「天穂のサクナヒメ」って米づくりがメインのシミュレーション寄りのゲームなのかな? って思ってたんだけど……アクションパートを遊んでみて、いい意味で裏切られた感じがした! 羽衣を使ったアクションはうまくできたらカッコいいし、武技で派手に敵を蹴散らしていくのも爽快感バツグンで楽しかったよ♪

うむうむ! 珍しい「米づくり」の要素があるということで、一見そこばかりに目がいきがちだが、簡単操作でやり込めるアクションパートも、この「天穂のサクナヒメ」の大きな魅力だな。

だね! アクションゲーム好きにもRPG好きにも、もちろんシミュレーションゲーム好きにもオススメできる、欲張りなゲームだなって思ったよ。

サクナちゃんと、一緒に暮らすみんなの、物語の展開も気になりますね♪

 

 

それであの、部長さん……私、米づくりの他の工程も全部やって、自分のお米を収穫してみたいですっ!

なるほど……自分の米、その名も「ゆまにしき」を作りたい……そういうわけだな?

ゆ、ゆまにしきっ!?

もしくは「ゆまこまち」か「ゆまめぼれ」と言ったところか……。

全部やけに語呂がいいなぁ……。

ということで、続きはみんなで、私の家で遊ぶとするか!

はいっ♪ ……でも、その前に、ごはんに行きませんか?

大賛成~! もうあたし、ほんっとにペコペコ……。

私もだ……米……米が、とにかく食べたいっ……。

おにぎり、牛丼、親子丼、チャーハン、オムライス、ピラフ、カレー、ビビンバ~。

スイさんが空腹のあまり、思いつく限りのごはんものを……!

かくなる上は農家の皆さんに感謝して、ひと粒も残さずきれいに食べ尽くすぞ! というわけで、食事に行くぞ、つみゲ部あらため、たべゴハン部っ!

めちゃくちゃ語呂が悪いうえに、原型がまったくないですよっ!?

 

そんなわけで、「つみゲ部」の活動は、まだまだ続くのだった……。

 

第5話 おしまい

 

天穂のサクナヒメ
天穂のサクナヒメ
<ゲーム情報>
鬼が支配する「ヒノエ島」を舞台に、豊穣神サクナヒメが島を支配する鬼と闘う爽快なコンボアクションと、日本古来の伝統を取り入れた米づくりシミュレーション要素が融合したユニークな和風アクションRPG! さまざまな「武技」による華麗な連続攻撃と伸縮自在の「羽衣」による縦横無尽な爽快アクションが楽しめるほか、本格的な「米づくり」も話題になっている。田起こし、田植え、収穫などひとつひとつの工程をていねいに行いいい米を収穫するほど、豊穣神サクナは強くなる! 発売から2週間で世界累計出荷本数が50万本を突破。2020年を代表するヒット作となった。
・発売中
・ジャンル:和風アクションRPG
・対応機種:PlayStation 4/Nintendo Switch
・プレイ人数:1人
・価格:< Nintendo Switch >通常版(パッケージ/ダウンロード) 4,980円(税別) < PlayStation4 >通常版(パッケージ/ダウンロード) 4,980円(税別)、ダウンロード版デジタルデラックス 6,980円(税別)
・CERO:B(12歳以上対象)
・メーカー:マーベラス

 

<筆者:百壁ネロ>

ゲーム買いすぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)、「母の嘘(「悪意怪談」所収)」(竹書房)。

Twitter:https://www.twitter.com/KINGakiko

Twitch:https://www.twitch.tv/nero100kabe

about.me:https://about.me/nero100kabe/

 

<イラストレーター:くさなぎゆうぎ>

 画家・イラストレーター。高知県出身のファミコン世代。女子高レトロゲーム部4コマ漫画「れとろげ。」(マイクロマガジン社)の作画を担当。


©2020 Edelweiss. Licensed to and published by XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous, Inc.

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