【ラノベ風ゲームレビュー!】「つみゲ部!」 第2話 天才ゲーマー・スイの弱点発覚!? 「夜、灯す」の巻

2020年09月15日 11:000

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ここは積木橋(つみきばし)大学ゲーム研究部。略して「つみゲ部」の部室。研究とは名ばかりで、部員たちが各々の積んでいるゲーム、いわゆる「積みゲー」を持ち寄り、ただひたすら遊ぶだけの部活動である……。

 

そんな「つみゲ部」の日常をゆったりまったり描く、ラノベ風ゲームレビュー連載がスタート!

◆つみゲ部 部員紹介◆
紺ノ下ゆま(こんのした ゆま) 主人公。19歳の大学一年生。明るく素直で礼儀正しいがちょっと天然な性格。ゲームは雑多に、カジュアルに、興味があるものをいろいろとやるタイプで、どんなジャンルのゲームでも毛嫌いせずに楽しむ。
駅丘沙遊里(えきおか さゆり) 大学二年生の20歳で、つみゲ部の部長。語りだしたら止まらない熱血ゲーマーで、ゲームの知識が豊富。昔のゲーム(ファミコン以前のマニアックなものもカバー!)から最新のゲームまで幅広い知識を持ち、話題作からマニアックなものまで気になるゲームはなんでも買う。でも、ゲームの腕前はイマイチらしい。
切島スイ(きりしま すい) 大学二年生の20歳で、つみゲ部の副部長。沙遊里とは大学一年の春に出会った。沙遊里の影響でゲームにハマり、今ではすっかりゲーマーになったギャル系女子。どんなジャンルのゲームでもちょっと触ったらコツを掴んですぐにうまくなる天才肌ゲーマー。

ある日の夕方。今日も今日とてゲームで遊ぼうと、一年生の部員・紺ノ下(こんのした)ゆまが部室へとやってきて、ドアを開けようとした……まさにそのとき。

ゆまが開けるよりも先に、ドアがガチャリと開き、二年生の副部長・切島スイが飛び出してきた。

 

わっ、ビックリした~! スイさん、お疲れ様です!

ああ、ゆまっち、お疲れー。そしてバイバーイ。

え、え? 今日はもう帰っちゃうんですか?

 

と、部室の中から部長である二年生・駅丘沙遊里の声が聞こえてくる。

 

ゆま! スイを引き止めてくれ!

えっ、えっ?

 

わけもわからず言われるがままに、ゆまはスイを引き止めて、ちょっと強引に手を引っ張り、部室内へと連れ戻した。

着席するゆまとスイ。これでつみゲ部の部員3人、全員勢揃いとなった。

 

よしよし、ゆま、ナイス連れ戻しだ。今日私が持ってきたゲームを見て、スイが逃げ出してしまってな。

ええっ!? 見ただけで逃げ出しちゃうって、スイさんでも手に負えないような超高難易度ゲームとかですか……?

いいや、そうじゃない。ホラーゲームだ。

ホラー……?

べっ、別に逃げたワケじゃないから! ちょっと用事あったの思い出しただけっていうかさ~……。

というわけで、今日は「夜、灯す」をやるぞ!

 

 

あ、このゲーム知ってます! お店で見かけて、絵がすっごいきれいだな~って思ってたんですよ!

うむ。美しくもどこかはかなげで、一度見たら忘れられなくなる独特なタッチだな。

だねー。よしっ、じゃあ、あたしはこれで! バイバイ!

ええっ!?

逃げるのかスイ。

怖いのが苦手というだけで、ゲームに触れもせず食わず嫌いをするなんて……それでもゲーマーか!

むぅ……。わかったよ~、じゃあ残るから、このゲームの面白いポイントとかいろいろ教えてよ。

了解だっ!!

声でかっ! ……いや、てか、別にあたし怖いの苦手じゃないしっ!

(とか言いながら、スイさん、さっきからずっと私の手を握りっぱなし……かわいい……)

 

悲しき怪談が伝わる学園を舞台に、女子高生たちが奏でるホラーアドベンチャー

 

「夜、灯す」は、ノベル形式のホラーアドベンチャーゲームだ。途中で挿入される選択肢を選ぶことでシナリオが変化していく仕組みになっているぞ。

私、選択肢って、すっごくすっごく悩んじゃうんですよね……。

ノープロブレムだ! 本作ではゲーム中、いつでもセーブとロードができる。選択肢を選ぶ前にセーブをして、あとからロードをすれば、別の選択肢を選んだ場合の流れも見ることができるわけだ。

なるほどー、ノベルゲームの定番機能ってやつだね。じゃあさ、バックログとかオートモードとかスキップモードとかもある感じ?

さすが察しがいいな、スイ! いま、お前が言った機能はすべて実装されている。ノベルゲームとしては、シンプルながらもかゆいところに手が届く、遊びやすい作りになっているぞ。

それで部長さん、さっそくですけど、「夜、灯す」はどういうお話なんですか?

うむ……。

 

沙遊里は立ち上がり、窓のカーテンをシャッと閉じ、部室の電気をパチリと消した。

 

ちょ、ちょっと! 暗くすんのはナシでしょ!?

ふふ、雰囲気づくりってやつだ。さて……コホン。これは、町の外れにたたずむ、由緒ある全寮制のお嬢様学校「神楽原女学園」の話だ。その昔、休日の外出すら禁止されたその厳しい学園では、生徒たちが独自に作り出した「疑似姉妹」という制度が流行していた。

 

 

疑似姉妹……?

大切に想う人と、お互いの一番大切なものを交換しあって、卒業まで期間限定の姉妹になるという特別な関係のことなんだ。しかし、昭和の中ごろのあるとき、「疑似姉妹」の契約を交わした2人の少女が、離れ離れになりたくないという気持ちから心中してしまう。

そんな……。

2人は、お互いの絆の証とも言える、交換しあった“大切なもの”を抱きしめて絶命していたんだが、学校側はその“大切なもの”を元の所有者のもとへ戻し、姉妹制度による心中という事態を隠蔽してしまった。時が流れて学校は廃校になったんだが、その姉妹が亡くなった夏の終わりになると、悲しくすすり泣く少女のこんな声が聞こえるそうだ……。

……。

カ エ シ テ

 

 

ぎゃーーーーっ!!!!

声でかっ!

ムリムリごめんっ! 隠してたけどあたし、怖いのマジ苦手なんだよー!

うむ、隠せてないけどな、全然。

ゆまっち、ごめんけど、あたしの手、握っててくんない……?

はい、あの、結構前からずっとガッツリ握られてます、ちぎれそうな強さで……。

さあ、それじゃあ話を戻すぞ。「夜、灯す」は、そんな“姉妹”にまつわる怪談話と、幽霊が出るという噂の旧校舎が残る、現代の神楽原女学園が舞台となっている。箏曲(そうきょく)部のエースで次期部長の主人公・十六夜 鈴(いざよい すず)は、その怪談話を友だちから聞いた日を境に、自分と見知らぬ「お姉さま」の不思議な夢を見るようになるんだ。

あの、「箏曲」ってなんですか……?

お箏(こと)の音楽のことだよ。友だちが習ってたから知ってる♪

へぇ~、そうなんですね!(スイさん、あんなに怖がってたのに切り替え早いな……)

さて、そんなある日のこと、学園に、夢で見た「お姉さま」にそっくりの少女・皇 有華(すめらぎ ゆうか)が転校してくるんだ。彼女は箏曲の家元の娘であり、鈴たちの箏曲部へ入部をする。その日から、少女たちの平穏な日常が変わり始めていく……。これが、「夜、灯す」のあらすじだ。

なるほど……。学園に伝わる怪談と、幽霊が出る噂の旧校舎、鈴ちゃんが見る夢と「お姉さま」、そして転校生の有華ちゃん……謎がいっぱいで、先の展開がすごく気になっちゃいますね。

うむ。謎というのは、物語を読み進めていくうえで大きな原動力となるものだ。その点、「夜、灯す」は、ゆまが言ったように謎が豊富で、ついついやめどきを見失って読み進めてしまう魅力があるな。

……で、もう怖い話の部分は終わった……?

カ エ シ テ

ぎゃーーーーっ!!!!

いやスイさん、今のは1回すでに聞いたやつですよ!? 落ち着いてください!

 

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