ヒーローが目覚める瞬間は、こうして生まれる!「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」日本語吹替版主演・咲野俊介、独占インタビュー!【アニメ業界ウォッチング第45回】

2018年05月05日 12:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

斉天大聖は、なぜ「ルパン三世」なのか?


── このシーンがよかった、このセリフが印象的だったという個所はありますか?

咲野 斉天大聖に助けを求める少年・リュウアーに、大聖が「如意棒の話は禁止!」というシーンがあります。台本では「如意棒の話はするな」といった普通のセリフだったのですが、リュウアーはとても頭のいい少年です。それを大聖は見抜いているから、「禁止!」と叱ったほうがリュウアーは黙るんじゃないかと考えたんです。宮崎吾朗さんが監修に入っていましたが、アドリブの許される現場でうれしかったです。猪八戒について「飛ばない豚はただの豚だ」と言ってみたら、そのセリフはNGでしたけどね(笑)。

── 「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」は公開期間こそ短期でしたが、熱狂的な女性ファンがTwitter上に現われましたね。

咲野 ええ、びっくりしました。いま着ているTシャツもファンの方から送っていただいたものです。Twitterでの感想を読んでいて「こんなに細かい声のトーンまで聞き分けてくれているのか」と、すごく驚いたしありがたく思いました。ファンからは「斉天大聖の声が色っぽい」「咲野さんの演技がエロい」とまで言ってもらえましたけど、この役では、そういう路線は狙ってないつもりなんですけどね(笑)。女性たちは、斉天大聖というキャラクターに父性のようなものを感じているのかなあ……。


── 咲野さんとしては、斉天大聖を男っぽく演じたんですか?

咲野 ええ、不良が文化祭のときだけ急に頑張るようなイメージですね。震災が起きたとき、いつもは不良と呼ばれているヤツがボランティアで人助けをするようなシンパシーを、僕は大聖というキャラクターに感じていたんです。

── 咲野さんは「ルパン三世」を好きな人に見てほしい、とTwitterに書かれていましたね。

咲野 ルパンは大泥棒を名乗っているし、いわば不良ですよね。彼自身は好きなように生きているんだけど、事情を抱えた人間と関わることでドラマがふくらみ、ルパンというキャラクターが多様に変化していく。斉天大聖も同じだと思うんです。リュウアーと出会えたから、たまたま良い方向に覚醒することができた。僕は清廉潔白で完全無欠なキャラクターが好きではないので、そういう意味でも大聖に魅力を感じました。

── 年齢的には、何歳ぐらいを意識して演じたのでしょうか?

咲野 等身大です。大聖を演じたときの自分は50歳か51歳でしたから、その年齢のつもりで演じました。

画像一覧

関連作品

西遊記 ヒーロー・イズ・バック

西遊記 ヒーロー・イズ・バック

上映開始日: 2018年1月13日
(C) 2015 October Animation Studio,HG Entertainment

関連声優

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。

関連記事