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「セツナ Ring a Bell」のMVでは笑顔を封印しました
── 前の2曲の強気な感じが、「セツナ Ring a Bell」では一気に裏返るんですよね。作詞、作曲はUNISON SQUARE GARDENの田淵智也さんで、歌詞もメロディも心に響きました。 内田 心の奥底をぎゅっとつかまれるような歌詞です。ライブでは「みんなと楽しい時間を過ごしたいよ」と笑っている私にも、こういうひとりになって切ない気持ちに包まれる時間があるんだと想像しながら聴いていただきたいなって思います。制作しているときは、そういう自分を見せることに不安もあったんです。さみしそうな表情を出すのがイヤで、みんなは笑っている私を見たいはずだと思って、冨田さんとも話をしたんです。でも、この曲ができ上がってMVも作って、ひとりの人間として、こういう面を出してもいいのかなと思って。音楽活動をしていく中で、1か所に留まらなくてもいいんだと気づかせてくれた曲になりました。
── 2017年の1年に当てはめたら秋にあたると先ほどおっしゃっていましたが、納得しました。 内田 楽しい時間が終わった後の切なさって誰にでもあると思うんです。もうひとつのテーマが失恋で、恋が破れたさみしさがそれに相まっていて。
── MVを見ると、楽曲の世界観がより伝わってきました。とにかく内田さんがほとんど笑ってないんですよね。 内田 笑顔を封印しました。「いいのかな?」って自分でも思ってしまったくらい笑ってないんです。初期のMVは、笑わなくちゃと思って笑っていた部分もあったんですけど、だんだんその表情が当たり前になって、「笑顔=自分らしさ」と思うようになってきて。それを封じられるのは違和感があったんですけど、新しい自分を表現するには大事なことなんだと思いました。「c.o.s.m.o.s」のときもそうだったんですけど、一歩先に飛び出そうとするときならではの、とまどいや悩みを感じた曲でした。
── 大人っぽさ、切なさ、都会的な雰囲気がその2曲には共通していて、「セツナ Ring a Bell」は「c.o.s.m.o.s」の発展形と言えるのかな、とも思いました。 内田 新しいことにチャレンジを続けた2017年があったからこそ生まれた曲だと思います。しかも、2ndシングル「ギミー!レボリューション」を作曲してくださった田淵智也さんの曲を、1stシングル「創傷イノセンス」を作曲してくださったR・O・Nさんがアレンジしてくださるという、私にとっては記念碑的な曲なんです。
── 初期の内田さんを作り上げたお2人のコラボという。 内田 お2人とも大好きなクリエイターさんなので、このコラボは本当にうれしかったです。歌詞もメロディもアレンジもすばらしいですし、タイトルからしてフックがありますよね。