メロキュア10年振りの新作「メロディック・スーパー・ハード・キュア」。ここには、たくさんの愛が詰まっている!

2015年09月04日 19:000

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リスナーへの信頼あっての「やり散らかし」


──西脇辰弥さんのリアレンジによる「ホーム&アウェイ」は、R&B風に生まれ変わっていて意外でした。

日向 ここ最近、自分の中で改めて、歌うことの楽しさとか、しあわせ度がものすごく高まっていて。歌に対して、音楽に対して、どんどんオープンになれている感じがあるというか。この「ホーム&アウェイ」でも、曲が進むごとに変わっていく心の景色を感じながら歌っていました。

──逆に、川口圭太さんの「ふたりのせかい」は、ロッキンで元気なサウンドになってますね。

日向 さらにああいう宇宙っぽい音や、ちょっとおどろおどろしいおばけっぽい音なんかも出てきたりして。アレンジの打ち合わせをしていても、「ここのおばけをもっとこうしたい」とか「ここではもう宇宙に飛び出しちゃっているから」とか、圭太くんとはいつもそんな感じなんですけど、感覚で共有できている部分があるというか。圭太くんは無重力感には相当こだわっていました。

──末光篤さんの「1st Priority」は、インディー感あふれるピアノロックになっていて、今のmeg rockさんの音に近いと思いました。どのリアレンジも目指したベクトルに迷いなく突きすすんでいて、かっこよかったです。これができるのは、メロキュアが何をしても受け止めてくれるファンへの信頼があってのことなのかなと。

日向 それはあります。メロキュアを好きでいてくださっているみなさんは、ある意味「やり散らかされ」慣れしていてくださっているのかもという(笑)。そもそもメロキュアは、りっちゃんのソロから入ってきてくださった方も、私のソロから入ってきてくださった方も、最初は「えっ、このふたりで何をするんだろう?」ってところから恐る恐る入ってきて、だんだん、「あれ、これはこれで!」みたいな感じで受け入れてくださったところがある気がするんです。だから今回のリアレンジ、リミックスも、最初はびっくりさせてしまったとしても、だんだん病みつきになっていってくださったりしたらいいなって。

──信頼あっての「やり散らかす」なんですね。

日向 メロキュアはそれぞれのソロでの自分たちからも解き放たれた、ふたりならではの自由な場のはずが、年月を経て、いつの間にか自分の中でメロキュアとしての何かにはまりかけていた時期もあった気がしていて。でも、やっぱり自由な場であっていいんだと、今回改めてメロキュアとしてのスタンスを取り戻すことができた気がします。これはやり過ぎかなと一瞬ためらってしまうようなことも、メロキュア的にはアリ!って(笑)。


それぞれが思うメロキュア像がカタチに


──「笑顔の連鎖」と「ボクのキモチ」。この2曲は岡崎律子さんが他のアーティストに提供した曲のカバーですね。「笑顔の連鎖」は堀江由衣さんの曲で、今回のカバーにあたって、キングレコードの協力があったと。

日向 メーカー、レーベルを超えた“メロキュ愛”です。「笑顔の連鎖」は最初に由衣さんに、「カバーできたらいいなって思っているんですが、どう思います?」みたいな感じで、ご相談したんです。そしたら「聴いてみたいです!」とおっしゃっていただいて。そこからキングレコードの、当時、りっちゃん担当だった方に連絡を取ってみたら、「堀江さんからすでにうかがっています」と。いろいろな方のご助力で、りっちゃんのコーラスデータをお借りしてのカバーが実現しました。

──「ボクのキモチ」は、「円盤皇女ワるきゅーレ」のキャラクターソングですね。コーラス役の桑島法子さんが歌ったのがオリジナルです。

日向 この曲は実は私が当時、仮歌を歌っていたんです。シングル「めぐり逢い」のインストアライブをHMV三宮店でやった帰りの新幹線で、りっちゃんに「めぐちゃん、仮歌歌って」って頼まれて、翌日レコーディングしたという経緯があって。

──それを11年ぶりに歌うことになったと。

日向 アレンジはmeg rockライブでのバンドメンバーでもある、山本陽介くんにお願いしました。ライブ以外では、提供曲のレコーディングでご一緒したことはあっても、意外なことに、自分たちの曲のレコーディングでお願いするのは今回が初めてで。

──メロトロン風の音がイントロに入っていて、しかもノスタルジックなノイズ加工がされていて。

日向 そうなんです。最初、陽介くんが「やり過ぎたかも」と心配していたんですが、「いやいや、すごく素敵!」と(笑)。

──今回は、当時からメロキュアのアレンジを手がけていた西脇さんや、メロキュアの大ファンだったミトさん、そして、川口圭太さんや山本陽介さんのように、meg rockゆかりの若手クリエーターまで、さまざまな層の方が参加しているのが面白いですよね。

日向 そうですね。ミトさんや、「1st Priority」のリアレンジでベースを弾いてくださった田淵さん(UNISON SQUARE GARDEN)は、ずっとメロキュアを好きでいてくださっていて、田淵さんはインストアライブにもお客さんとして来てくださっていたこともあるそうなんです。逆に圭太くんや陽介くん、それからREVALCYのTakeshiくんは、meg rockでご一緒していてメロキュアでも、というケースで。スタッフのみなさんも、メロキュア結成当初からの方もいれば、meg rockのソロ周りの方、なんなら“メロキュア育ち”のまったく新しい方もいて、いろいろな層の融合体として今回のチームができていて。さらに岡崎律子ソロチームのサポートもあり、それぞれのみなさんが感じた、それぞれのメロキュア像がカタチになっている気がします。

──REVALCYのTakeshiさんは、disc 2の最後を飾る新曲「my favoritz」のコーラスアレンジを担当されていますね。

日向 以前、REVALCY のレコーディングに参加した時に、色々音源を聴かせてくれたりして、コーラスアレンジがすごく自由というか、ちゃんとツボはおさえつつも、その絶妙なバランスが独特で面白いなって。今までの私たちにはない感じだったのもあって、お願いしてみました。REVALCYとはツインボーカルユニットという共通点もあったりして、今回は「my favoritz」のメインのコーラスアレンジと、「ふたりのせかい」と「ボクのキモチ」のコーラスアレンジでも参加してくださってます。

 

──「メロディック・ハード・キュア」や「ホーム&アウェイ」リリース当時、直接接点のなかったクリエーターの方々は、制作の時に岡崎さんの存在をどういうふうに感じていたのでしょうね。

日向 陽介くん、圭太くん、Takeshiくんは、私が普段しているような、ちょっとした話の中とかからイメージをふくらませていった部分があったんじゃないかと思います。田淵さんはインストアライブにもいらしてくださっていたくらいなので、りっちゃんのあの感じはご存知でいらっしゃるんじゃないかなと。そういえば、ミトさんがおっしゃっていたことで新鮮だったのは、音楽は好きで聴いていても、どういう雰囲気で話す人なのかまでは知らないって。確かに、リアルタイムで楽曲を聴いていても、ライブにいらしていただいたり、ラジオを聴いていただいたりとか、そういう機会でもないとなかなか本人の人となりまでは、わからないじゃないですか。でもすごく“メロキュ愛”は深くて、そういう方だからこそ、出てくる解釈も面白くなったんじゃないかなと。

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