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7月に放送が始まるTVアニメ「有頂天家族」より、放送情報が発表された。
「有頂天家族」は、ノイタミナ枠でアニメ化された「四畳半神話大系」でおなじみの森見登美彦さんによる小説を原作にしたアニメ作品。京都を舞台に、狸と天狗と人間が入り乱れて繰り広げる波乱万丈のコメディドラマで、「さよなら絶望先生」「じょしらく」の原作者・久米田康治さんが自身の作品以外としては初のキャラクター原案を担当。アニメーション制作は、「true tears」「花咲くいろは」「TARI TARI」といったオリジナル作品で高評価を得てきたP.A.WORKS。同スタジオ旗揚げ時からのメンバーであり、「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX Solid State Society」の演出や「東のエデン」の副監督を務めた吉原正行さんが初のTVアニメ監督を務める。
今回発表された放送局は、TOKYO MX、KBS京都、サンテレビ、BS11、キッズステーションほか。そして、9日に本オープンとなった公式サイトでは、吉原正行監督とP.A.WORKS代表でもあるアニメーションプロデューサー・堀川憲司さんによる対談企画(全4回)の連載が始まっている。
第1回:5月9日(木)公開 『有頂天家族』をアニメ化したいと思った瞬間
P.A.WORKSが森見作品「有頂天家族」に惚れ込んだ理由。
第2回:5月16日(木)公開 P.A.WORKSの旗揚げ
富山からアニメを発信するアニメーションスタジオ『P.A.WORKS』とは。
第3回:5月23日(木)公開 P.A.WORKSのこれまでとこれから
「true tears」「花咲くいろは」「TARI TARI」を経て、新たなる挑戦へ。
最終回:5月30日(木)公開 構想4年!TVアニメ『有頂天家族』にかける想い
本作を作るに当たって、監督・スタッフのこだわりとは。
・インタビュー抜粋
――P.A.WORKSが『有頂天家族』をアニメ化する、というのは大きなニュースだと思いますが、堀川さんは原作の『有頂天家族』のどこに魅力を感じたのでしょうか?
堀川:一番最初に読んだ森見(登美彦)さんの作品が『有頂天家族』でした。一読してすぐ森見さんのファンになって、ほかの小説もいろいろ読むようになりました。そうしてみると、森見さんの作品には共通して文章、文体のおもしろさがある一方で、ことストーリーに関しては『有頂天家族』というのは森見作品としては異色ともいえる作品だなと思いました。まず、かなりの数のキャラクターが登場します。しかも皆、コンプレックスや足りないところを持っていて愛すべき存在なんです。そしてその足りない部分がストーリーをゴロゴロとひっぱっていくんですね。そのストーリーも、森見作品としては珍しい、読んでいて泣ける、正統派の心温まる物語で。さらにスペクタクルも含め、ビジュアルの妄想をかき立てるシーンも多くて、これをアニメーションにできるなら是非したいと思いました。
吉原:僕は堀川から、監督をという依頼とともに『有頂天家族』を渡されました。ただ森見さんの小説はそれ以前に何冊か読んでまして。というのも僕が副監督で参加した『東のエデン』という作品で、本読みの時に「気の利いたセリフを書く作家」として森見さんの名前がしょっちゅう出てきていたんです。それで『太陽の塔』を皮切りにいろいろ読みました。……とはいえ『有頂天家族』はアニメ化を前提で読んだので、「おもしろいな」というのと同時に「これをどう表現すればいいんだろう」と考えながら読み進めました。