【インタビュー】夏川椎菜がニューシングル「アンチテーゼ」をリリース。すりぃとのコラボで、世の中への「怒り」をぶつけるロックに!

2020年09月06日 12:000

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かっこいいけど汚いタイトルを探していて、「RUNNY NOSE」という言葉を見つけました


── カップリングの「RUNNY NOSE」は、作曲・編曲が森宗秀隆さん、作詞が夏川さんです。この曲も強めのロックですね。

夏川 カップリングは、「アンチテーゼ」の余韻を殺すことなく、スッと入っていく曲がいいなと思って、ロックを軸に候補曲を聴いていきました。いろいろなタイプのロックがあった中で、「アンチテーゼ」との相性が一番いいなと思ったのが、森宗さんの曲でした。

── 「アンチテーゼ」とはテンポ感はかなり違いますよね。

夏川 完全に同じタイプの楽曲だと、カップリングにする意味がないじゃないですか。ボカロックに寄った「アンチテーゼ」に比べて、泥くさいラウド系のロックに寄った「RUNNY NOSE」というふうにコントラストを意識しました。この曲の力任せに演奏しているみたいな感じが私はすごく好きで、特にサビの一番盛り上がる部分でシンバルをバッシャンバッシャンと叩いているのが、いい意味で雑な感じがして、かっこよかったです。

── バックの演奏は、オルタナティブなロックバンドという感じがしました。

夏川 荒々しくて生々しくて、いいですよね。夏川の曲は概して、ボーカルのレベルが抑えめ、演奏強めという特徴があるんですけど(笑)、「RUNNY NOSE」は過去イチで私の声が前に出ていない曲になっていると思います。

── そこもバンドっぽいんですよね。でも、歌詞のメッセージ性がすごく強くて、ボーカルは自然に耳に入ってきます。

夏川 歌詞を書いた時期が時期だったということもあって、だいぶ吠えてますね(笑)。ソロの音楽活動だけでなく、自分が関わる仕事の全般が中止になったり延期になったりした中で、溜まりに溜まったストレスを発散する勢いで書いていきました。

── 今までの自分を変えるという内容でもあり、夏川さんは、今、こういうことを考えているんだと、ストレートに受け取りました。

夏川 現状への怒りを表すとともに、「私、こういうふうに変わります!」という宣言の歌になっているんです。1stアルバム「ログライン」に収録されている「イエローフラッグ」が、ライブではヒヨコ群(ファンの総称)を鼓舞し、私自身のテンションも高める曲になっているんですけど、「RUNNY NOZE」はそれのニューバージョンになったんじゃないかなって思っています。

── 夏川さんにとって、重要な位置づけとなる曲だということですね。

夏川 「ログライン」の後にリリースした「Ep01」から、夏川椎菜のフェイズ2が始まったと思っているんですけど、フェイズ2のテーマソングというかオープニングソングというイメージの曲ですね。

── 「もう隠すため覆う両手じゃない 掘り出しまくれ新たなルート」という冒頭の2行から、その思いが表明されていると感じました。自分の全部をむき出しにしたいという。

夏川 そうですね(笑)。新しい自分を上乗せするというより、今まで被っていたものを脱ぎ捨てるというイメージに近いです。もともと自分の素を隠すタイプではないんですけど、今年に入って、かっこ悪い部分も含めて、自分をもっともっとさらけ出していきたいという心境になっていて。きれいに着飾ったり、人畜無害でいることに疲れたというか(笑)。

── かっこいい! それで言えば、タイトルの「RUNNY NOZE」って鼻水って意味なんですよね(笑)。

夏川 そうです、字面はかっこいいんですけど、意味は汚いんです。「RUNNY NOZE」という言葉は、Zoomでやっている家族会議で知ったんですけど(笑)。

── 家族と話している中で、そんな言葉が出てきたんですか?

夏川 そうなんです。新曲のサビに入れる英語のワードとして、適度にかっこよくて、でも意味は汚いみたいものを探していたときに、たまたま家族会議で「そう言えば、鼻水って英語でなんて言うんだろうね?」という流れになって。それで家族みんなで調べたら、「RUNNY NOZE」だって、ウケる~、そうだ! これでいこう、みたいな(笑)。求めていたぴったりの言葉が見つかりました。家族会議でどんな話をしてるんだって感じですけど(笑)。

── 先ほど、「Ep01」からフェイズ2が始まったとおっしゃっていましたが、今回は本当に、新たな夏川さんを感じさせるシングルになったと思います。

夏川 「アンチテーゼ」も「RUNNY NOSE」も一貫して、怒りの感情が強く出ている曲になったと思います。今までも感情が強く出ている曲はあったんですけど、怒りというテーマをここまで大きく掲げた曲はありませんでした。怒りって、起爆剤になるし原動力になるし、生きていくために大事な要素だと思うですよね。それをひとつのシングルで表現できたのはよかったなって。これからの私の活動のエネルギーになるシングルになったなって思います。

── コロナによって、みんな多かれ少なかれストレスを溜め込んでいると思うので、それを発散するうえでも今、聴きたい1枚だと思います。

夏川 私が溜め込んだものを全部、ぶち込んだので、ぜひ、この2曲で発散していただきたいです!


夏川椎菜プロフィール


なつかわしいな/1996年7月18日生まれ。千葉県出身。

2017年4月5日に1stシングル「グレープフルーツムーン」をリリースし、ソロ活動をスタート。2019年4月17日には、1stアルバム「ログライン」をリリースした。
2018年、2019年と、4月17日にライブイベント「417の日」を開催。今年は新型コロナウイルスの影響のため中止になったが、同日にYouTubeに「417Pちゃんねる」を開設。以来、さまざまなコンテンツを発信している。
また、麻倉もも、雨宮天とともに、声優ユニット TrySailとしても活動中。


CDデータ

■4thシングル「アンチテーゼ」

初回生産限定盤CD+DVD 1,750円(税別)

レーベル:ミュージックレイン/2020年9月9日発売


通常盤CD 1,270円(税別)

レーベル:ミュージックレイン/2020年9月9日発売


〈収録曲〉
01.アンチテーゼ
02.RUNNY NOSE
03.アンチテーゼ(Instrumental)
04.RUNNY NOSE(Instrumental)

〈初回生産限定盤DVD収録内容〉
・アンチテーゼ Music Video
・アンチテーゼ TV SPOT 15sec+30sec


(取材・文/鈴木隆詩)

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