パラレルワールドでの演じ分けや仕掛けにも注目! 秋アニメ「あかねさす少女」の魅力とは!? 黒沢ともよ×Lynn×東山奈央×小清水亜美×井上麻里奈インタビュー

2018年09月30日 10:000

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2018年10月1日(月)よりTOKYO MX、読売テレビ、アニマックスほかにて放送・配信がスタートするオリジナルTVアニメ「あかねさす少女」。

「あかねさす少女」は、TVアニメとゲームで同時展開されるプロジェクト。シナリオ原案に打越鋼太郎さん、キャラクター原案に桂正和さん、コンセプトアーティスト・キャラクター原案に浅田弘幸さん、メインテーマ作曲に伊藤賢治さん、音楽プロデューサーにRyu☆さんという豪華クリエイター陣が集結したことでも注目されている。

2018秋アニメ 

主人公・土宮明日架が、同じ高校に通う友人たちと立ち上げたサークル「鉱石ラヂオ研究会」。彼女たちが行なった“とある儀式”に、いくつもの条件が偶然重なり、遊びは遊びでは済まない事態となる。

4時44分、平行世界(パラレルワールド)の扉が開く――

 

今回、その「鉱石ラヂオ研究会」(ラヂ研)のメンバーを演じる黒沢ともよさん(土宮明日架役)、Lynnさん(灯中 優役)、東山奈央さん(みあ・シルバーストーン役)、小清水亜美さん(七瀬奈々役)、井上麻里奈さん(森須クロエ役)に、本作の見どころや作品にちなんださまざまなお話を聞いた。

 

真逆ではなくひとつの物体の表と裏

――本作の第一印象はいかがでしたか?

 

黒沢ともよ(以下、黒沢) まずテープオーディション、次にスタジオオーディションがあったのですが、最初「4時44分の儀式」というのがなかなか言えなくて……。難しい言葉がいっぱい出てきそうな作品だなと思いました(笑)。明日架(アスカ)はオーディション原稿の時から“自分自身との対話”があったので、もし役に受かったら自分と会話しなきゃいけないのか、すごく複雑そうな役だなというのが最初の印象でした。

 

Lynn 私もオーディションで世界観などの資料をいただいた時、複雑そうだなというのが第一印象でした。漢字の“優”とカタカナの“ユウ”がいたので、どういうことなんだろうと思いながらのオーディションだったんです。あと、「デュプリケート」というセリフは、何かの必殺技かなと思って叫んだ記憶があります(笑)。

 

東山奈央(以下、東山) 私は2人のようにオーディションで人格を使い分けてのセリフはなかったです。逆にプリント1枚でそれほどセリフ数も多くなかったから、そこに“みあらしさ”をどう詰めようかなと考えました。「デュプリケート」という言葉は私もすごく印象的で、アフレコが始まった時に「私も言った」「みんなやるんだね」と盛り上がったのを覚えています(笑)。デュプリケートは英語で「複製」という意味なので、もうひとりの自分と出会う作品なのかなとワクワクしていました。

 

小清水亜美(以下、小清水) 世界観以上に「ツインテールの高校生」というのが、今の私にはないだろなと思いました(笑)。スタジオオーディションでの「もっと若くできませんか?」「できはするんですけど……私、なんていうか……無理が出るというか……あざとくなりそうで、大丈夫でしょうか?」という会話が印象的で(笑)。「大丈夫なのでやってみてください」とうながしていただき、勇気をもらってデュプリケートした記憶でいっぱいです。

 

井上麻里奈(以下、井上) テープオーディションでいただいたキャラクターデザインはラフ画状態でしたが、スタジオオーディションの資料では全く違う感じに仕上がっていたんです。演じ方を変えたほうがいいのかなと迷いつつ、やってみたら思いのほか反応がよくて。私も高校生を演じるのは大丈夫かなと思いましたけど、「これはいけたんじゃないかな」と(笑)。「フランスからの帰国子女」という、嫌な予感がする設定は見なかったことにして、思い切り受けたら、いい結果をいただきました。

 

――演じられたキャラクターの印象をお聞かせください。また、ご自身と似ている部分はありますか?

 

黒沢 明日架はとても現代的な女の子で、理解できる部分も多いです。人の話を聞く時に防衛本能が働くところとか、傷つくのが怖いと思っちゃうところはすごく似ているなと思いました。ただ、喪失感を味わい、ある種の諦めや切ない感じを持っているところは私には共感できないところですね。もうひとりのアスカは一見するとクールで強く見えますが、彼女のほうがもろくて人間的でいとおしいと感じました。

 

Lynn 優はしっかり者でツッコミ役の優等生キャラですが、それは自分で演じているというか“作っている優等生”なんです。家のことや自分自身のことを抑え込んでいて。だからこそ、一見すると正反対な明日架のことが大好きで、「私が面倒見なきゃ」というお姉さん気質なところがあります。感情も振れ幅があって、割としんどそうな生き方をしている子なんですよね。私も学生時代は周りにいい子に見られたいと思っていた時があるので、共感しながら演じています。

 

東山 シルバーストーンという屈強そうな名前とは裏腹に、みあは線が細くて5人の中では後輩のマスコット的な存在です。先輩についていくという印象があって、明日架とかがふざけるのにノリよくついていく感じといいますか。かわいがられる素質があるから、明日架がやりすぎて先生に怒られる時も「みあ・シルバーストーン……はいいとして」と怒られないんですよ(笑)。あまり似ているところはないですが、正義感の強いところは似ていると思います。でも、私はガン!と言いたくなっちゃうタイプなので、みあのような奥ゆかしさはないです(笑)。

 

小清水 奈々はひと言で言えばギャルですね。でも、根がやさしく、成績は一定のレベルを落とさないようにきっちりやっていて、押さえるところは押さえているにぎやかな子です。私も高校生の時は「今の自分最強!」みたいな怖いもの知らずの生き方をしていたので、そこは近いところがあるかな(笑)。なんとなく流れに身を任せているのも高校生ならではかなと思いますし。私が高校生だった頃だけでなく、今の女子高生も共感できる要素が詰まったキャラクターだと思います。

 

井上 クロエはクールでなかなか感情を表に出してくれないタイプです。その少ない感情の中にはちゃんと喜怒哀楽があって、芯の通っている女の子だなと言う印象で演じています。一匹狼に見えますが、決める時にはちゃんと揃って決めるといった協調性があり、そのうえで自分の時間を大切にしている子なんだなって。私もひとりでいる時間を大切にしていて、アフレコが終わると一度オフになりたいというかひとりになりたい時間があるんです。そういった部分は共感できます。

 

――第1話で印象的だったセリフや見どころは?

 

黒沢 第1話は「なぜちくわ?」ってずっと思っていました(笑)。

 

東山 味噌屋の娘なのにね。

 

井上 やっぱりアスカの登場じゃないかな。ともよちゃんの一人芝居!

 

黒沢 あれは大変でした。第1話はずっと自分と自分でしゃべっていて。「明日架はもうこれ以上大変にならなくて、どんどん優が大変になるから」と聞いていたのに今も大変で、嘘をつかれていたなぁと(笑)。

 

東山 キャラクターが全然違ううえに、アスカのほうもいろいろ背負っているからね。

 

小清水 大人のキャラクターも個性が強いよね。

 

東山 谷治先生とかですね。

 

小清水 モデルがサモ・ハン・キンポーらしくて、「サモ・ハン!?」みたいな話題になりました(笑)。

 

東山 テストをやってからディレクションでそう言われて、本番でかなり寄せた感じでやられていたのがすごいと思いました。

 

黒沢 あとは、ノイジーがかわいかった。

 

東山 (ノイジーの)口の開き方でひと盛り上がりしたよね(笑)。

 

Lynn 優は第1話の前半は感情を抑えている感じだったんですけど、ノイジーが現れたらいきなりブチ切れて口が悪くなって(笑)。一気にイメージが崩れたというか、ちゃんと感情を出す子なんだと。

 

井上 切れるまで早かったよね。

 

Lynn そんなに怒る?って(笑)。彼女自身もパニックになってとっさに出た言葉だったと思うんですけど、ちょっと面白かったです。

  

――演じ分けが大変だったとのことですが、演じるにあたり意識した点やディレクションはありましたか?

 

黒沢 最初は真逆だと思って演じていたんですけど、監督から「ひとつの物体を表と裏から見ているだけで、本質は全く一緒なんだ」というお話を聞いて、すごく腑に落ちて演じやすくなりました。明日架は染まりやすい子なので、その世界の法則や価値観で生きたらこうなるというのを思いっきり反映させて演じています。

 

Lynn 優はこれといったディレクションはなかったです(笑)。共通しているのは明日架のことが大好きという部分で、ユウのほうはそれが顕著に表れています。そのユウは“エロユウ”と呼ばれているんですよ。なので、セクシーさやエロさをはっきり出すことを意識して演じています。語尾にハートマークがついているイメージだから、台本に自分でハートマークを書いているんです。

 

――難しさと同時に、役者としての楽しさもありそうですね。

 

東山 そうですね。兼役という意味では、同じ自分の声なのに、オンエアを見て“キャラクターがしゃべっている”と思えるぐらいハッキリと別々にじられていると嬉しくなるんです。それを複数やるのは大変ですけど、テレビの中でちゃんと成立していると達成感が2倍にも3倍にもなっていくのですごく楽しい作業ではあります。

 

左より小清水亜美さん、Lynnさん、黒沢ともよさん、東山奈央さん、井上麻里奈さん

 

黒沢ともよの朝は早い

――アフレコ現場で印象的だったエピソードを教えてください。

 

小清水 プリンがおいしかったです(笑)。すっごいおいしいプリンを差し入れでいただいて。

 

東山 女子が多い現場だからか、差し入れマスターの方がいるんですよ(笑)。

 

小清水 そういえば、真夏で40℃近くあった日に、ともよちゃんがお土産で買ってきてくれたチョコが……。

 

黒沢 でろでろだった(笑)。

 

小清水 「ともよちゃん、このチョコはこういう仕様ではないよね?」って(笑)。

 

黒沢 「違います! 冷蔵庫に入れてきます!」って。そしたら、次に麻里奈さんが差し入れでチョコを持って来てくださった時は、ちゃんと保冷剤を入れていて。さすがです!

 

井上 学習! 学習だよ(笑)。

 

――本作にはパラレルワールドが出てきますが、皆さんが行ってみたい世界はありますか?

 

小清水 バカンスをしているだけで、それが仕事になる世界(笑)。南国でフルーツにストローを差してちゅーってやったりして。それでお仕事としてお給金も入ってくる“バカンス世界”がいいです。

 

黒沢 私は結構派手な服が好きなので、そういう服を着ていても浮かない価値観の世界で楽しく過ごしたいです。前にテレビで見たイタリアのファッションウィークとか、すごくオシャレした人が街中をたくさん行き来していて。日本って雑誌を見るとオシャレだけど、街中にいざ行ってみると暗い色の服を着ている人が多い印象ですよね。

 

東山 アフレコの時も脇腹出してたよね。肌色の生地かと思ったら生肌!って(笑)。

 

井上 気づかなかった。言ってよ~!

 

小清水 ちょうどいなかった日だったと思うよ。両脇が結構パージされてた。

 

Lynn 素敵でした。

 

井上 なんでその日に着てくんのよ~! ひどいよ~!! 今日は麻里奈さんがいないから着ていこうって思ったんでしょ。

 

黒沢 違うよ~!(笑)あの時は腹筋が割れていたから着れたんですよ(笑)。

 

井上 そうだ! かわいい女の子が、みんなすごく露出している世界がいいです(笑)。

 

小清水 じゃあ私と合同にする? バカンス兼かわいい女の子が薄着の世界(笑)。それだけでお金が入ってくる。

 

一同 いいですね〜!

 

東山 私は東京生まれなんですけど、高層ビルとかコンクリートジャングルに、いまだになじめないところがあって。自給自足ライフが当たり前の世界がいいな。畑世界で高床式とかの家に住んで(笑)。ちょっと富裕層がいてもグランピングぐらいの規模感、そういう生活がいいなと思います。

 

Lynn 私はそれと真逆の近未来。車がビューって通る光のトンネルとかあって、一家に1台猫型ロボットがいるみたいな(笑)。

 

小清水 電子レンジを開けたら「これが食べたい」っていうのができあがっているんでしょ?

 

Lynn いいですね。水道からはいろんな飲み物が出てきて。

 

東山 変えます! 私、Lynnちゃんの世界がいいです(笑)。

 

――では、「4時44分」のようにご自身にとって特別に感じる時間はありますか?

 

東山 12時34分56秒を見ると嬉しいです!

 

井上 56秒まで見るのはすごいね。私は0123(1時23分)とか222(2時22分)ぐらいかな。

 

Lynn ゾロ目はハッとなりますね。

 

小清水 私は2月15日生まれなので、2時15分を見ると嬉しくなります。何があるわけじゃないんですけどね(笑)。

 

黒沢 そういう見た目とは違うんですけど、生活のリズムとして朝起きた時に6時台だとめっちゃテンションがあがります。

 

黒沢以外 はや~い!!

 

黒沢 7時ぐらいだと普通の日という感じだし、8時とか9時に起きちゃうと結構寝ちゃったなぁという感じなんです。6時に起きるとちゃんと生命として正しく稼働しているというか。

 

Lynn ……6時に起きたら二度寝できると思っちゃう(笑)。

 

井上 そうそう。

 

黒沢 「ちゃんと私は生命を営んでいる」みたいな気持ちになるんです。5時だと早すぎるんですけど、6時台だと完璧。

 

東山 黒沢ともよの朝は早い(笑)。

 

小清水 私は休みの日に、7時ぴったりにパッと起きると「調教済みかよ!」と思っちゃう(笑)。休みだからもっと寝てていいのに~って。

 

一同 (笑)。

 

――では最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

 

黒沢 ラヂ研は5人ですが、5人で10人分も15人分も20人分も一生懸命アフレコをして作品を作っています。各セッションで目一杯やりきっていこうという方針の作品だと切に感じていますので、オンエアで全てが合わさるとどうなるのか私もすごく楽しみしています。ぜひその贅沢な感じを楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

Lynn 誰しも1回は考えたことがあるのではというパラレルワールドが出てくる作品なので、アフレコも普段の2倍3倍の疲れがあります。でも、ほかの作品ではやらない仕掛けや工夫を盛り込んでいると監督がおっしゃっていたので、私もすごく楽しみです。とりあえずは第1話を気楽な感じで見ていただいて、だんだんと複雑になっていく物語を楽しんでいただけたらと思います。

 

東山 この作品はユニークなところがいくつもあって、演じ分けもそうですしパラレルワールドも本当に予想ができないような世界が広がっています。そういう世界でも、都市伝説の中で遊んでいるというか部活の延長線上で楽しんでいるような面々が、物語後半になると大きな出来事に打ちひしがれて目が覚めていきます。私も手に汗握りながら先の展開を読み解いていますので、皆さんも5人と一緒に冒険をしていただけたら嬉しいなと思います。

 

小清水 日常モノなのかなと思ったらSFで、別の世界(パラレルワールド)では「え? 戦うの?」といったシーンもあるなど、新鮮なものが散りばめられた作品だと思います。ラヂ研のメンバーが居場所にしている喫茶店・オクターヴは昭和を感じさせる懐かしいデザインや雰囲気ですし、世代を問わずに懐かしさや楽しさを感じていただけると思いました。若い子向けの作品なんでしょ、と思わず、いろいろな世代の方に見てもらいたいです。

 

井上 我々自身も全く先の展開が読めない中、毎週どうなるんだろうねとみんなで話し合っています。シナリオ原案の打越さんは別の作品でもご一緒したことがあるんですけど、とてもユニークでいろいろな仕組みや仕掛けがこの作品でも表れているのを感じました。キャラクターは個性豊かで好感を持てる子たちなので、それぞれの物語を楽しんでもらいたいです。そして、ラストがどうなるのか一緒に考えながら見ていただけたら嬉しいです。

 
(取材・文・撮影/千葉研一)

【放送情報】

■TVアニメ「あかねさす少女」

<放送情報>

・アニマックス:10月1日より毎週月曜 19:30~

・TOKYO MX:10月1日より毎週月曜22:30~

・読売テレビ:10月1日より毎週月曜26:29~

・ANIMAX on PlayStation(R):10 月1日より毎週月曜 24:27~

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あかねさす少女

あかねさす少女

放送日: 2018年10月1日~2018年12月17日   制作会社: ダンデライオンアニメーションスタジオ/JUMONJI
キャスト: 黒沢ともよ、Lynn、東山奈央、小清水亜美、井上麻里奈
(C) Akanesasu Anime Project

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