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「いばらの灯々」は、癒やしの1曲になりました
── あと2曲の新曲は、悩みの時期を抜けて歌えたということですね。9曲目の「いばらの灯々(ひび)」は、TVアニメ「剣王朝」のエンディングテーマです。 原 「剣王朝」はキャストとして出演させていただくことが先に決まって、ありがたいことにエンディングテーマまで歌わせていただけることになりました。レコーディングには、作曲・編曲の山口雄太さんがレコーディングに立ち会ってくださって、緊張した覚えがありますね。山口さんは初めてお仕事させていただいた方で、私は歌に関しては声の立ち上がりが遅いので、「この人、全然声出てないな」って思われたらどうしようって思ったんです(笑)。でも、歌ってみたらすんなりと声が出て。おそらく「夕凪」を歌って、葛藤を乗り越えていたことがよかったんだと思います。逆に、いつもより声の立ち上がりが早かったですね。
── 「剣王朝」のエンディングテーマということで、作品の世界観をイメージしながら歌ったのでしょうか? 原 アフレコが始まる前のレコーディングだったので、オーディションの時にいただいた資料しか、作品を知る手立てがなかったんです。それでも資料映像があったので、作品全体の雰囲気はなんとなくつかむことができました。「いばらの灯々」は、戦いの合間のつかの間の休息を味わいながら、これから先の運命に立ち向かっていこうという歌詞で、とてもやさしいメロディなんです。アルバムの中でも、癒やしの1曲になりました。
── 8曲目の「moonlight story」と9曲目の「桜、月華に舞う」に挟まれていて、3曲とも曲調は違いますが月夜の歌なんですよね。すごくいい流れだなと思いました。 原 確かにそうですね。月夜を歌った曲が並んで、ドラマチックになっています。曲順はスタッフさんが考えてくださったんですけど、新曲の「YOU&ME」で始まって代表曲の「トワイライトに消えないで」で終わるのが素敵だなと思って、「これでいきましょう」と答えました。アルバム全体ですごくきれいな流れになっていると思います。
── 「トワイライトに消えないで」は、曲調的にもエンディング感がありますよね。 原 はい。明るさの中にホロリとする切なさが混じっている、不思議な感触の楽曲です。アーティスト活動の中で最も歌ってきた頻度が多い曲なので、大切なラストアルバムの最後を締めるのはこれしかないと思いました。この曲がエンディングテーマになっていた『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件』という作品も大好きでしたし、この時の出会いが今に繋がっている部分もあるので、思い出深い曲ですね。