壮大な最新曲。そして澤野弘之、Aimerとのコラボも。chelly（EGOIST）が、「カバネリ」で大活躍！

2016年05月24日 12:000

インタビュー

アニソン

アーティストインタビュー

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楪いのりのアーティスト人生を、一緒に歩んでいるという感覚です

──カップリング曲の「It’s all about you」は、ポップなラブソングです。1曲目とはがらりと世界観が変わっているのが、おもしろかったです。

chelly　「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」と同じCDに収録されるという振り幅がすごいですよね。

──たしかにryoさんの世界のひとつではあるのですが、EGOISTというよりは、supercellにあるタイプの曲ですよね。

chelly　私もそう感じました。もともとsupercellのファンで、ryoさんのこういうタッチの曲も好きだったので、歌わせていただけるのは楽しかったです。でも、いのりちゃんだったら、こういう曲も歌うんじゃないかとも思うんです。

──「ギルティクラウン」から離れて、いろいろなアニメの曲を歌ってきましたが、やはりEGOISTには、楪いのりという存在ありき、ということなんですね。

chelly　EGOISTである限り、中心にいるのはいのりちゃんです。彼女は、凛と立っている時もあれば、かわいらしい曲を歌うこともあって、普段はあまり表に出さない感情を、歌なら出せる子なんです。

──いろいろな作品の主題歌を歌ってきましたが、まずは、いのりならどう歌うんだろう？　ということを考えるのでしょうか？

chelly　そうですね。EGOISTの曲は、第一にいのりちゃんのことを考えます。どの曲も、彼女のフィルターを通して歌っていますから。作品世界のことを考えて歌う、今回だったら、荒木監督の言葉を受け止めて歌うというのはchellyの部分で、いのりちゃんは、純粋に曲と自分が向かい合うという感じです。

──chellyさんにとっての、楪いのりとは、どんな存在なんでしょう？

chelly　私の音楽の世界を築いてくれた存在ですし、彼女がいるから、ファンのみなさんの前で歌うことができるので、いのりちゃんには感謝しかないです。EGOISTでは、私は、いのりちゃんのアーティスト人生を一緒に生きている、という感覚です。

──「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」も、「It’s all about you」も、いのりだったら、両方が成立するということですね。

chelly　そうですね。「It’s all about you」は、今までのEGOISTにはなかったタイプの曲ですが、いのりちゃんなら歌いこなすと思います。

──先ほど、ライブの話が出ましたが、現在、「UNVEIL of KABANERI」ツアーの真っ最中ですね。

chelly　はい。6月の2公演（東京・大阪）は、side-Bとなります。5月のside-Aも、会場ごとにセットリストを変えたんですけど、side-Bでは、さらに何かが起こります。期待していただきたいです。

──内容は、幕が開けてのお楽しみですが、「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」は、当然、side-Bでも披露することになりますよね？

chelly　するはずです。「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」は台湾のライブが初披露だったんですが、難しい曲なので、ライブではどうなるんだろうと不安もあったのですが、歌いこなすことができて自信がつきました。今回のツアーで日本初披露となっていますが、とても楽しく歌えています。

Aimerさん、澤野さんとのコラボは、とても楽しかったです

──「甲鉄城のカバネリ」では、エンディングテーマ「ninelie」にも参加されていますね。

chelly　私は以前から澤野弘之さんの音楽のファンだったので、声をかけていただいて光栄でした。でも、EGOISTというアーティストの特性上、他のアーティストの方とのコラボレーションはできないと思っていたので、お話をいただいた時はびっくりして。

──先ほどからおっしゃっているように、EGOISTはあくまで、楪いのりが歌うユニットですからね。

chelly　EGOISTから外れた活動には前例があって、ゲームの「ブレイブリーセカンドエンドレイヤー」で、ryo (supercell) feat. chellyとして主題歌に参加させていただきました。でもそれはryoさんとのお仕事だったので、制作環境はいつもと同じで。他のコンポーザーさんやアーティストさんと組むというのは、今回が初体験でした。

──先日、澤野弘之さんに取材させていただいたのですが、「chellyさんならではの表現をしていただけて、うれしかったです」とおっしゃっていました。

chelly　澤野さんは曲を聴いたり、写真を拝見した限りでは、クールでストイックな方という印象があったんですけど、実際にお会いすると、とてもフランクでした。面白いお話で、場をなごませてくれたりして、すごくいい方だなあと（笑）。

──Aimerさんとは、以前からお知り合いだったそうですね。

chelly　きっかけはTwitterでした。私がAimerさんのカバーアルバム（「Bitter & Sweet」）を聴いて、「これ、めっちゃよかった」ってつぶやいたんです。そしたら、Aimerさんの公式アカウントがリツイートしてくれて、そこから相互フォローとなって、ネット上でのやり取りが始まりました。

──リアルでお会いしたのは、いつだったんですか？

chelly　実は「ninelie」のリハーサル日で、そこで初めてメールアドレスを交換しました（笑）。

──Aimerさんの印象は？

chelly　音楽に対する考え方や、歌に対するアプローチに近いものを感じて、こういう方と一緒に作品を作れるのは幸せだなと思いました。精神的にはAimerさんのほうがお姉さんという感じで、人見知りの私を引っ張り上げてくださって。とても落ち着いた話し方をされるんですが、時折、茶目っ気が出て、ステキな女性なんです。お忙しい方なのですが、Aimerさんのタイミングを見計らって、ぜひ、お茶に行きたいです（笑）。

──完成した「ninelie」を聴いて、どう思いましたか？

chelly　ここまで2人の声が融合するとは、と驚きました。混ざり合っているのに、それぞれの個性もちゃんと出ていて、澤野さん、すごい！と思いました。

EGOISTプロフィール

荒木哲郎監督のTVアニメ「ギルティクラウン」から生まれた架空のアーティスト。ryo (supercell)がプロデュースを手がけ、2000人を越える応募者の中から選ばれた歌姫chelly がボーカルを担当。「ギルティクラウン」の放送終了後に作品世界を飛び出し、TVアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」や、劇場作品「屍者の帝国」、「虐殺器官」、「ハーモニー」の主題歌を務める。

楪いのり／ゆずりはいのり
「ギルティクラウン」のキャラクター。ウェブアーティスト「エゴイスト」のボーカリストであり、レジスタンス組織「葬儀社」のメンバー。歌うことで、自分の感情を解放させる。

■「甲鉄城のカバネリ」オープニングテーマ「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」