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3人がやりたいことをやると、曲がバラエティ豊かになります
──yuxukiさんとkevinさんが作曲を担当した曲が、3曲収録されています。お2人は、どのようにこれらを作っていったのでしょう?
yuxuki 僕は「Paradise Chronicle」と「innocent field」の2曲を作曲していて、「Paradise Chronicle」がアルバム用の新曲です。デモはずっと前に作っていたんですが、そこからBメロを全部抜いたりテンポを変えたりと、かなりいじりました。海外のインディーダンスロックの音作りを目指して、バンド感を出すために、この曲でもmitoさんにベースを弾いていただきました。
──ポップなロックとしてメロディは爽やかなんですけど、サウンドはちょっと雰囲気が違いますね。
yuxuki ノリを大事にしてシンプルに作りつつ、音色はけっこうエグイです(笑)。佐藤さんがメロトロンの音を加えてくれて、さらに面白くなりました。最初は普通のシンセを入れていたんですけど、音に独特のうねりがあるメロトロンが入ったことで、これは気持ちいい!と。
──kevinさんは9曲目の「ARE YOU SLEEPING?」を作曲されていますね。
kevin 新曲ではなく、「いつかの、いくつかのきみとのせかい」のカップリング曲です。この曲を作るにあたっては、シューゲイザーをやるというお題があって。とにかくギターをたくさん弾いてもらって、40本くらい重ねました。
yuxuki 録ったのはもっと多くて、200本くらいですね。あからさまなシンセの音以外はすべてギターで埋まった曲です。
kevin 僕がベーシックな部分を作った上で、佐藤さんがコード進行をもう少しひねってオシャレにしてくれたり、みんなで力を合わせて作りました。
──曲ごとにお題を出し合ったり、アレンジを協力し合ったり、3人のチームワークを感じます。それでいて、それぞれの趣味性も曲に反映されているんですよね。
yuxuki 音楽の好みは重なっている部分とバラバラの部分の両方があるので、3人がやりたいことをやると自然と曲がバラエティ豊かになって面白いですね。
──そんなバラエティに富んだ曲を全て歌うボーカリストは大変ですね(笑)。
towana 男の子たちはいろいろやっているんですけど、私は先入観なく素直にそれを歌っているという感じです。そこでもまた、面白いバランスが生まれているのかなと思いました。
──アルバムのクライマックスとなる「星屑のインターリュード」から「white light」への流れについて、語っていただけますか?
佐藤 「星屑のインターリュード」の1分半くらいある長いアウトロが、「white light」へのいい繋ぎになっています。最初は「white light」の前にインストゥルメンタルを1曲挿んで間を作ろうと思っていたんですが、「星屑のインターリュード」をその前に置いてみたら、すごくハマって。タイトル通り、インターリュードの役目を果たしてくれました。「星屑のインターリュード」はアップテンポで盛り上がる曲ではあるんですけど、アニメ「天体のメソッド」のエンディング曲ということで、終わりに向かう切なさがあって、この位置がベストだったと思います。
──そして、新曲「white light」がアルバムを締めることになります。
佐藤 「white light」は、壮大かつエモーショナルで、すべてのエネルギーを出し切るような曲になりました。エンドロールのような雰囲気もあるラストにふさわしい曲ですし、1曲目の「Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~」に戻っていくループ感もあるんです。
──「Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~」と同じく、歌詞にはアルバム全体のテーマが含まれていますね。
佐藤 そうですね。