※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。
「テニスはゲームでしか経験がないんですよね……(笑)」
「でも、ゲームで学んだ駆け引きテクニックは知っていますよ!」
口々にゲームのことしか語らない“実質テニス経験ほぼゼロ”の声優陣に会場からも失笑が漏れたのは、4月から放送開始されるテレビアニメ『ベイビーステップ』の第1話試写会&記者会見の現場でのこと。終始笑いの絶えない記者会見だったものの、完成したアニメーションは彼らの少しふざけた語り口調からは想像もできないほど本格的でダイナミックな“新世代テニスアニメ”だった!
『ベイビーステップ』とは、『週刊少年マガジン』(講談社)にて連載され、コミックスは累計500万部を売り上げる大人気テニス漫画。この度、ついに本作がアニメ化され、4月6日よりNHKEテレにて放送開始することとなった。豪華スタッフとキャスト陣によって制作が進められている本作については、NHK編成局コンテンツ開発センターチーフ・プロデューサーの斉藤健治氏も「大変期待しているアニメ作品」と力強く話す。もちろん、視聴者の期待もかなり大きいぞ!
本作の主人公・丸尾栄一郎(エーちゃん)は、小学生のころから成績はオールA、生真面目な優等生という、少年漫画の主人公にしては珍しいタイプの頭脳派少年。作中では勉強にしか興味のなかった彼が、ひょんなことからテニスの奥深さに目覚め、本気でプロを目指す過程が描かれている。栄一郎を演じるのは、31歳にして今回が初主演作品の村田太志さん。その脇を固めるのは、主役級のキャラクターを数多く演じてきた豪華声優陣だ。
栄一郎の先輩でテニスの実力もピカイチの江川逞を演じるのは、浪川大輔さん。「彼は乱暴者に見えますが、実はとても心やさしいんです。あ、ここは太字で書いてくださいね!」と浪川さん自身が報道陣に強調した。また、栄一郎の親友でおちゃらけた明るい性格の影山小次郎を演じるのは、寺島拓篤さん。影山はテニスはしないが、「視聴者のみなさんと同じ立場にいるキャラクター」と寺島さんは語る。さらに、栄一郎を「アニキ」と慕う深沢諭吉を演じるのは、下野紘さん。下野さんは「福沢諭吉じゃないよ、深沢諭吉だよ」とユーモアたっぷりにキャラクター紹介してくれた。
「テニス経験がほとんどない」と口をそろえる4人のキャスト陣だったが、その演技からはまったくそんなことを感じさせない。村田さんは「栄一郎を演じるにあたってテニスのラケットを購入しました。でもまだテニスコートには行っていません(笑)」と笑いを取りつつ、ラケットを振る感覚をしっかりとアフレコに生かしているそう。浪川さんにいたっては、実際にボールを打つ動きをしながら声を当てているとか。寺島さんにその事実を公の場でバラされてしまった浪川さんはなんだか恥ずかしそうな表情だったが、プロ根性を感じるエピソードだ。とにかく、登壇したキャスト全員テニス経験がないため、「この機会にテニスを始めたい」「テニスも、みんなでやれば怖くない!」と意気込んでいた。
リアルな表現に定評のある原作をアニメーションで表現するにあたっては、「テニスは2日で挫折しました」と語るむらた雅彦監督も、あらためて研究を重ねて制作に臨んだそうだ。その成果もあり、完成したアニメーションは原作の勝木光先生も太鼓判を押すほどの出来となった。アニメーションとキャスト陣の迫真の演技が相まった迫力の試合シーンは一見の価値あり!
TVアニメ『ベイビーステップ』は4月6日(日)午後5時半より、NHKEテレにて放送開始。新たなテニスアニメが、今幕を開ける!
(取材・文・写真/福島槙子)