※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。
2月1日に劇場公開となる実写映画版「僕は友達が少ない」の監督・脚本を担当した及川拓郎さんにアキバ総研がインタビューを行ったので、その一部始終をお伝えしよう。
→「僕は友達が少ない」、実写映画化が決定! 完全オリジナルストーリーで2014新春に劇場公開
友達がいないことが部員資格の「隣人部」の一同が友達作りに奮闘する姿を描いた本作。原案ラノベとは一部設定が異なるものの、目つきの悪い金髪の主人公、性格がキツすぎる黒髪美少女、女子から疎まれている巨乳お嬢様、メイドの美少年、エロ妄想だらけの天才発明少女、アニメキャラになりきる中二病ゴスロリ娘、10歳のシスター顧問といった個性的なキャラクターが実写化されるということで注目を集めている。
監督は、「ボン・ボヤージュ!」「ザ・クイズショウ」「深夜食堂」「シャッフル」「監禁探偵」など様々なジャンルで活躍している及川拓郎さん。オリジナル脚本も自らが執筆しており、楽しくも切ない青春映画に仕上がっている。
というわけで、劇場公開より一足先に本編を視聴したアキバ総研担当者が及川拓郎さんにインタビューを敢行したので、その模様をお伝えしよう。
――まず、ズバリ、見どころは?
なんと言っても、リアルゆえの空気感ですね。ぎこちなさであったりとか。
――映画化が決定したときから、ストーリーはすでに固まっていましたか?
いえ、決まっていませんでした。もともと、後輩に勧められて初めて読んだライトノベルが「僕は友達が少ない」で、おもしろくて続刊を買い続けていました。そして、ある日、プロデューサーから「映画化したらおもしろそうなライトノベルがあるんだけど…」と話があったのが、自分が唯一知っているライトノベル(=「僕は友達が少ない」)でした。アニメ版も見てませんでしたし、映画版のストーリーを考え始めたのはその話があってからですね。
で、映画化するとしたら(本編尺は)2時間ですよね。2時間で良い区切りとなると、夜空の正体が明らかになるところでしょうし、そこを終着点に、と。原案は、密室のなかで楽しい経験、ある意味"うわべの部分"が多く、キャラたちの背負っているものを想像しにくいというか。でも、読んだときに「悲しい人たちだな」って感じたんです。なので、原案を知らない人たちにも向けて映画化するときに、"根底の部分"をわかりやすく表現したいと思いました。こんなに楽しい子たちだけど、実は(深い悩みを)背負っているんだよ、と。
――本物の学校を用いたことで、よりリアルな学園風景となっていますが、滋賀県豊郷町をロケ地に選んだ理由は?
それも偶然ですね。「けいおん!」は知っていまして、いろんなつながりから豊郷小学校(の旧校舎)を自由に使っていいという話があり、海として撮れる湖、田んぼ、山、など青春映画に適したロケーションと環境が整っていたことから決めました。本当にたまたまで、狙ったわけじゃないです(笑)
――夜空が「タッチ」の楽曲を歌うシーンが印象的でしたが、何か監督のこだわりがあったのでしょうか?
とにかく、青春モノとして作りたくて。原案も青春モノではあるんですけど、それぞれのキャラクターの楽しい部分を強調して描いているじゃないですか? 映画では底辺からの振り幅を表現するために、夜空にいろいろなものを背負わせたいなと。やっぱり夜空は友達を作りたいし、青春にあこがれていると思うんですよ。となると、青春の王道は「タッチ」だろうと。(夜空は)めちゃくちゃ観てると思うんですよ、「タッチ」を(笑) 「あぁ、こんな世界があるのか…」といったかんじで。だから、歌い慣れているということにしました(笑)
――「ロマンシング佐賀」のパートは凄い作り込みですね。
原案ではまさに「ロマサガ」じゃないですか、だからそこはちょっと変えて、物語の最後のドラマにしようと。あと、「ロマンシング佐賀」用のマスクは装着にすごく時間が掛かるんですよ! 頭を固定して、マスクを付けて、ホースを付けてといったように1人付けるのに十数分もかかって大変でした(苦笑)