【インタビュー】作曲家・藤澤慶昌が語る「エスタブライフ グレイトエスケープ」の劇伴は楽しくスリリングで、なんでもあり!

アニメ2022-04-30 11:00

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

「コードギアス」シリーズの谷口悟朗が原案・クリエイティブ総括を務めるビッグプロジェクト「エスタブライフ」。その先陣を切って、2022年4月からTVアニメ「エスタブライフ グレイトエスケープ」がスタートした。
「ご注文はうさぎですか?」の橋本裕之が監督を、「フルメタル・パニック!」の賀東招二がシリーズ構成・脚本を担当し、ポリゴン・ピクチュアズが制作を手がける本作。いくつもの「クラスタ(街)」に分かれて人々が暮らす、近未来の東京を舞台に、逃がし屋の女の子たちの活躍を描く痛快なアクションで、ヤクザが支配する新宿や、ペンギンの獣人が住む池袋など、個性的なクラスタの住人たちも魅力だ。
そんな注目作の音楽(劇伴)を担当するのは、「ラブライブ!」シリーズ、「宇宙よりも遠い場所」などを手がけてきた藤澤慶昌。主人公の少女たちを彩り、各クラスタの個性を浮き彫りにし、アクションシーンに更なるスリルとサスペンスを与える音楽を、数多く生み出した。
今回はその藤澤氏に取材をおこない、「エスタブライフ グレイトエスケープ」を音楽面から語ってもらった!

「エスタブライフ」では、TVアニメとゲームの劇伴を担当しました


── 「エスタブライフ」はTVアニメから始まって、ゲーム、劇場アニメとメディア展開していく、大きなプロジェクトですね。藤澤さんはその中で、TVアニメとゲームの音楽を担当されています。

藤澤 最初に依頼を受けたのは、TVアニメの音楽だったんです。そのときに「エスタブライフ」の構想が書かれた企画書をいただいて、TVアニメだけでなく、ゲーム、劇場アニメと世界を広げていくことを、最初から想定した作品なんだなと思いました。世界観をもとに1曲、先んじて作曲してお渡ししたら、ゲームの音楽もお願いします、ということになりました。

── TVアニメ「エスタブライフ グレイトエスケープ」が4月からスタートして、ゲーム「エスタブライフ ユニティメモリーズ」の最新情報も待ち遠しいですね。

藤澤 どちらの音楽もすでに制作は終了しています。

── 最初に依頼を受けたとき、作品について、どのように感じましたか?

藤澤 近未来SFというのは、あまり関わったことがないジャンルで、少しとまどいがありました。企画書には「逃げる」というキーワードと、作品のイメージを伝えるために、既存のアニメのタイトルが2つあげられていて、それが意外な組み合わせだったので「どういうことだろう?」と(笑)。シルエットで描かれたキャラクターのシャープな印象とか、監督が「ご注文はうさぎですか?」の橋本裕之さんであるとか、いろいろな情報があって、最初は全体像がうまくつかめなかったんです。


── 劇伴の制作は、TVアニメとゲーム、どちらを先に手を付けたんですか?

藤澤 作曲したのはゲームが先でした。それからTVアニメの劇伴を作曲して、レコーディングしたのはほぼ同時期でした。ゲームはTVアニメよりもシリアス度が高かったので、劇伴もそれに合わせてオーケストラが多めになりました。クラスタをイメージした曲などは、TVアニメとゲームで共通点があると思います。

── TVアニメは、女の子たちが主人公で、コミカルな要素も多めですからね。では、ここから先はTVアニメ「エスタブライフ グレイトエスケープ」の劇伴に焦点をあてて、お話をうかがいたいと思います。

前へ 1/6

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。

関連ゲーム

関連作品

関連記事