【Steam】夏休みはゲーム三昧 買い逃しはない? Steam新作ゲーム7月発売オススメ紹介!

2023年08月05日 12:000

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アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。酷暑とも言うべき暑さが続き、まさに夏真っ盛り。こんな時期は、海や旅行もいいですが、涼しい部屋でどっぷりゲームにハマるのも最高ですよね! というわけで今回は、6月後半と7月にリリースされた新作のSteamゲームの中から、オススメのインディータイトルを厳選してご紹介していきたいと思います。

紹介ゲーム
RPGでゾンビ映画体験!?「ゾンビ・オブ・ザ・ドット」
「ちょっと何言ってるかわからないですね」の連続!「狂気より愛をこめて」
かわいいのに本格派!「ゆうえんち夢物語」

1,RPGでゾンビ映画体験!? レトロなドット絵で描かれたゾンビサバイバルRPG「ゾンビ・オブ・ザ・ドット」


皆さま、ゾンビ映画はお好きでしょうか? かく言う筆者は、私事ではありますがスプラッター映画好きが高じて小説家デビューできたという経緯があり、ゾンビ映画は大好物だったりします。ご紹介する「ゾンビ・オブ・ザ・ドット」は、そんなゾンビ映画さながらの世界を体験できる作品です



「ゾンビ・オブ・ザ・ドット」は、70年代アメリカの空気感漂う世界で、ゾンビ映画のような分厚いドラマを体験できるRPGです。
「428 ~封鎖された渋谷で~」などの作品で知られるゲームデザイナー・イシイジロウさんが企画・原案・監修を手がけたということでも注目されている本作ですが、最初に目を引くのは、インパクト抜群のそのグラフィック。ゾンビ・オブ・ザ・“ドット”というタイトルからもわかるとおり、本作はすべてがドットグラフィックで描かれており、レトロゲーマーの心をこれでもかとくすぐります。



それではさっそく、本作のストーリーをご紹介していきましょう。

本作の主人公は、強い正義感を持った警察官のベン。交通事故にあって入院をしていたベンが市街地の病院で長い眠りから目覚めると、院内は廃墟と化していました。人の気配はまったくなく、得体の知れないうめき声まで聞こえてくる始末。この時点ですでに、ゾンビ映画さながらの不穏な展開ですね……!



なんとか病院を脱出して街に出たベン。道行く人に声をかけますが、振り返ったその顔は……ゾンビだったのです! はたしてベンは、仲間を集めて、ゾンビであふれた大陸から脱出することができるのでしょうか……というのが、本作のあらすじです。
ところどころに「ゾンビ映画あるある」が仕掛けられた本作は、ドットのグラフィックではありながらも、映画を見るかのような没入感のある体験が楽しめる作りとなっています。



本作は、2D見下ろし型視点のRPGです。マップを探索して、アイテムを見つけたり、敵と戦ったりしながら先へ進んでいくという、レトロなドットグラフィックにマッチした昔ながらのRPGを連想とさせるシステムとなっています。普段あまりRPGで遊ばないという人も、さらに言えば、ゲーム自体をあまり遊ばないような人であっても、安心して楽しむことができる点は、本作の大きな魅力となっています。

ただし、ドット絵ではありながらも、血などの表現は多数あるため、苦手な方は注意が必要です。



フィールド上を徘徊するゾンビと接触すると、バトルに突入します。本作のバトルは、オーソドックスなRPGでおなじみのターン制コマンド選択式となっています。ちなみに、大量のゾンビがいる中で接触してしまうと複数体とのバトルになってしまうため注意が必要。このあたりも、ゾンビ映画の緊迫感をうまくゲームに落とし込んで表現しています。



バトル画面は、奥行きが感じられるグラフィックとなっています。バトル中は、ターンが経過するたびに、この画面の奥から、敵であるゾンビたちがじわじわと手前、つまりプレイヤー側へと迫ってくるのです。

遠くにいる敵には銃弾などの遠距離攻撃しかできませんが、近づいてきた敵には近接武器での攻撃が可能となります。銃は強力ですが、銃弾には限りがあるため、できるだけ温存したいところ……。しかし、近接武器での攻撃は、相手を仕留められなければ自分がダメージを受けてしまうというリスクがあります。

この、ゾンビ映画さながらの緊迫感あふれる表現によって、ターン制でありながらも、手に汗握るバトルが実現されているのです。



誰でも遊べるゲーム設計でありながら、ゾンビ映画を連想させる緊張感と没入感のあるゲームが楽しめる「ゾンビ・オブ・ザ・ドット」。セーブがどこでも簡単にできたり、物語のあらすじを好きなタイミングで確認できたりといった細かな部分に関しても、遊びやすくて好印象でした。ドット絵、RPG、そしてゾンビ映画といった要素にビビッとくるものがある方はぜひ、プレイしてみてください。

  • 「ゾンビ・オブ・ザ・ドット」(株式会社ヒットポイント、KEMCO)
  • ジャンル:RPG
  • 2023年6月27日発売
  • 価格:1,320円(2023年7月23日時点)
  • コピーライト:(C) 2022-2023 KEMCO/Hit-Point/JiroIshii

2,「ちょっと何言ってるかわからないですね」の連続! 絶対に話がかみ合わない美男子たちとの恋愛アドベンチャー「狂気より愛をこめて」


皆さまは、「この人とはなんだか話がかみ合わないな……」と思った経験はありますか?
そういったことがあるたびに、人と人とのコミュニケーションは難しいものだなとしみじみ実感したりするものですが、ご紹介する「狂気より愛をこめて」は、そんな“会話がかみ合わない”感覚を満喫(?)できる作品です。



「狂気より愛をこめて」は、ドット絵とフルボイスで描かれる恋愛アドベンチャーゲームです。
4人の男性と1年間の学園生活を過ごし、選択肢によって気になる彼の好感度を高めていくという流れとなっており、これだけ聞くとなんだかオーソドックスな恋愛ゲームのようですが、恋愛対象となる4人の男性とは、なぜか絶対に会話がかみ合わないのです……!



主人公は、通っていた高校が爆破されてなくなってしまったという壮絶な人生を送る高校生2年生の「あなた」。高校がなくなってしまったので、近所にあった私立古詩庵歌羅芽琉院学園(こしあんからめるいんがくえん)に転校することになりました。

こうしてあなたは新たな母校で、部活動、体育祭、夏祭り、お正月、うなぎとばし大会、バレンタインデーなど、1年間の学園生活を通して、4人の男性たちと交流を深め、恋愛を育んでいくこととなるのでした……というのが本作のストーリー。「攻略ターゲットと話がかみ合わない」というコンセプトとマッチした、なんともシュールな世界観が特徴です。

それはそれとして、「うなぎとばし大会」って一体……? 筆者の学園生活にはなかったイベントですが……。



それではここからは気になる攻略対象の4人を紹介していきましょう。

まずは、明るくやんちゃな金髪のイケメン、「佐伯祐介」くん。
転校前、主人公と同じ学校に通っていた彼は、いわゆるチャラ男な陽キャで、誰にでもやさしくフランクに接する人気者。そして気になる彼の会話の特徴ですが、佐伯くんはとにかく、意味不明な単語を羅列してしゃべります。

 

一例をあげると「歯みがき米」「塩ピザ」「あんまりエケチェン食うなよ」「ぷりぷり宇宙明太子、全部ひらがなだな」などなど。もう本当に意味不明ですよね? しかし、声のトーンや会話の流れ、そして表情の変化などから、なんとなーく何を言いたいのかがわかってしまうのが不思議なところであり、そこが佐伯くんとのコミュニケーションの魅力と言えるかもしれません。ちなみに筆者は、「お大事に」と言いたいのであろうところで「おライジングに」と言われたときは不覚にも笑ってしまいました。



続いて、学園の保険医を務める、糸目がセクシーな「荒川修司」先生。
大人な落ち着きを持った先生のチャームポイントは、どういう経緯か不明ですが、髪にからまったタツノオトシゴ。そんな先生との会話はというと、大人の落ち着きからなのか、結構普通に会話ができたりします。……が、ちょっと話が進むとすぐに「家業は蟹工船です」「これではエドワードも耳たぶで昆布茶を沸かしてしまうというものです」などなど、よくわからないことを口走り始めるので、油断なりません。「普通に会話できていてうれしいと思ったら、急に突き放されてしまう」という、感情の揺さぶられ方を体験したい方はぜひ、荒川先生を攻略してみてはいかがでしょうか。



次は、学園の生徒会長を務める3年生の「アオルタ」先輩。
生徒会長らしい真面目で威厳のある性格の持ち主である、クールなメガネのイケメンなのですが、そんなアオルタ先輩は、佐伯くんや荒川先生とは比べ物にならないぐらい、何を言っているのかわかりません。というか、もはや何語なのかもわかりません。表示される文字は解読不能、流れるボイスも何かの逆再生のような意味不明なセリフということで、会話がかみ合わないどころの騒ぎじゃありません。そんな彼との恋愛はいばらの道になりそうな予感ですが、真面目でクールなのにどこか不器用な一面も見せる彼に、心惹かれてしまうプレイヤーも少なくないのではないかと思います。



最後は、ピンク髪のかわいらしい少年、「田村マシュマロ」くん。
ちょっぴり(?)変わった名前の彼は、食べることと寝ることが好きという、見た目どおりのかわいらしい人物……なのですが、いざ会話をしようとすると、とにかく一方的に暴言を吐かれ、思いっきりエグい罵倒をされることになってしまいます。キュートな見た目との間に生まれるすさまじいギャップにグッとくるプレイヤーも多いかも(?)しれません。さらに言えば、めちゃくちゃ罵倒はされるものの、ほかの3人と比べると「会話自体は(割と)成立している」というのもマシュマロくんの魅力と言えるポイント。他人との会話を極力避けていたり、オカルト的なことにも詳しかったりと、謎めいた部分が多いのもマシュマロくんの特徴となっています。



そんな個性豊かな、もとい、個性豊かすぎる4人の男性たちと、なんとか頑張ってコミュニケーションをとりながら恋愛を育んでいくという本作。そのぶっ飛んだキャラクターたちの設定がとにかく魅力的なのですが、ぶっ飛んでいるのは4人のキャラクターだけではありません。

学校の背景にはなぜか魚が浮遊していたり、チャイムの音が変だったり、選択肢を選んだときの効果音が変だったり、オープニングムービーの主題歌が「実際に言った寝言だけで作詞した歌」だったりと、どこを切り取ってもクセが強すぎるぶっ飛んだ演出のオンパレード。次から次に繰り出される、予想できない奇妙キテレツな仕掛けの数々が、プレイヤーを決して飽きさせない作りとなっているのです。



さて、ここまでの紹介で、本作をいわゆる「一発ネタゲーム」のように思われてしまった方もいるかもしれませんが、本作、失礼ながら意外にも、ストーリーがしっかりと作り込まれているのです。王道の恋愛イベントがあったり、4人のキャラクターの抱える背景がチラッと垣間見えるようなエモいシーンもあったり、謎めいた物語もあったりと、アドベンチャーゲームとしては非常に堅実な作りとなっており、物語にぐいぐい引き込まれること必至なのです。「会話がかみ合わないのに、物語がしっかり楽しめる」というこの不思議なプレイ感は、ぜひ実際に体験していただきたいところです。



何を言ってるかわからない4人の男性たちとの恋愛が楽しめるという、唯一無二のコンセプトと世界観が楽しい「狂気より愛をこめて」。クセが強く、かなり人を選ぶ作品ではありますが、ハマる人はとことんハマること間違いなし。気になる方はぜひ、実際にプレイして、私立古詩庵歌羅芽琉院学園に転校してみてください。

  • 「狂気より愛をこめて」(Jamsanpoid, VampireK.K.)
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 2023年7月18日発売
  • 価格:1,680円(2023年7月23日時点)
  • コピーライト:(C) 2023 VampireK.K. Licensed and Published by Active Gaming Media Inc

3,かわいいのに本格派! 巨大アトラクションも建てられるカジュアルな遊園地経営シミュレーション「ゆうえんち夢物語」

 

皆さま、最近、遊園地やテーマパークには行きましたか?
日常から離れた非日常体験は気分をリフレッシュさせてくれるものですが、ご紹介する「ゆうえんち夢物語」は、そんな遊園地を題材にした作品です。



本作は、かわいらしいドットグラフィックと中毒性の高いゲーム性で人気を博すゲームメーカー「カイロソフト」が手がけるシミュレーションゲームです。これまで、学校やデパート、回転寿司屋やキャンプ場など、さまざまなテーマの経営シミュレーションゲームを世に送り出しているカイロソフトが、満を持してリリースした夢の遊園地経営シミュレーションということで、期待が高まる一作となっています。

ゲームをスタートしてまず目を引くのは、カイロソフトのお家芸とも言えるハイクオリティなドットグラフィック。今作は舞台が遊園地ということもあって、全体的にグラフィックがポップに彩られており、見ているだけでもワクワクが止まりません。



本作は、魅力あるアトラクションを設置して、多くのゲスト(お客さん)でにぎわう遊園地を経営するシミュレーションゲームです。提示されるさまざまなお題をクリアしてランクアップしていき、最高位となる「5つ星」遊園地を目指すというのが本作の目標。13年目の冬の終わりでエンディングを迎えるため、それまでに5つ星遊園地にできるように経営していきましょう。

経営シミュレーションゲームというと、要素や覚えることが多く複雑そうなイメージを持つゲーマーもいるかもしれませんが、本作はプレイヤーの秘書「庭間パー子(ていまぱーこ)」さんがひとつずつていねいに説明をしながらサポートしてくれるので、誰でも安心して気軽に楽しむことができます。このカジュアルさ・わかりやすさも、カイロソフトの経営シミュレーションの特徴であり、人気の秘密のひとつなのです。

ちなみに、プレイヤーをサポートしてくれる秘書キャラクターの名前がちょっと笑えるネーミングだったり、ゲームのそこかしこにクスッと笑える脱力系のテキストが見受けられるのも、カイロソフト作品定番の魅力ポイントだったりします。



ゲームの流れは、まず、アトラクションをどんどん設置していくところからはじまります。そのあとは、園の周囲の拡張工事をしていきます。駐車場を整備することで来園が増え、お金に余裕が出てくるので、そちらも忘れずに。そして、ゲストが出す「要望」というミッションをクリアしていくことでお金や、ゲストの感情を表す「ポイント」を獲得していき、それをもとにさらなる施設やアトラクションを設置たり、「研究」を行ったりして、アトラクションのレベルを上げていきます。



上記のアクションを繰り返していきながら、園を大きくし、たくさんのアトラクションやショップを設置して、園の人気を高めていくというのが、本作の基本的な流れです。

最初は小さな遊園地が、次第にどんどんにぎやかになっていく様子は、見ていて楽しく、「次はあれを建てようかな」「この辺に新しいアトラクションを置きたいな」というように、自然とやりたいことが次々に浮かんできます。そして、気付けばどっぷりとハマり、プレイが止まらなくなってしまうのです!

この中毒性の高さこそ、カイロソフトが手がける作品の最大の魅力であり、そして “魔力”なのです……!



本作には「トランポリン」「メリーゴーランド」「コーヒーカップ」などなど、遊園地でおなじみのアトラクションが多数用意されており、ゲームを進める中でどんどん建設可能なものが増えていきます。なかでも、ゴーカートやジェットコースターなどのアトラクションは、ただ設置するだけではなく、自分でコースを設定することもできます。園の敷地の状況を考えつつ、ゲストが最大限楽しんでくれるようなコースを考えるのは、悩ましくもありながら楽しい要素。現実の遊園地ではありえないようなすごいコースを作ってみる、なんて楽しみ方もアリかもしれません。



ドットで描かれたかわいらしいゲストたちが、自分の作り上げた園内を歩き回り、ショップでお買い物をしたり、アトラクションに乗ったりする様子を眺められるのも、本作の大きな醍醐味のひとつ。しかしそれだけではなく、本作のゲストたちはゲーム内のSNSに遊園地の感想を投稿してくれるのです。自分が作り上げた自慢の遊園地でゲストたちが楽しんでくれた様子をSNSを通じて見られるのは、まさに経営者冥利に尽きるというもの!

なかには、自分のチャンネルで遊園地のレビューをしてくれるインフルエンサー的なゲストもいるので、彼らを満足させれば、客足の増加が望めるかもしれません。カジュアルな作りながらも、こういった現実的なあるある要素がうまく混ざっている点も、本作の魅力となっているように筆者は感じました。



かわいらしいドットグラフィックと遊びやすいゲーム性で、憧れの遊園地作りがどっぷりと楽しめる「ゆうえんち夢物語」。今回、紹介した要素以外にも、季節のイベントを設定したり、パークのマスコットをドラフト指名したりなど、自分の手で作り上げていく要素が盛りだくさんで、本当に遊び始めると止まりません。これまでにカイロソフト作品で遊んだことがあるという方はもちろん、未プレイの方もぜひプレイしていただきたい、オススメのタイトルです。くれぐれもハマりすぎて寝不足にならないようにご注意を……!


  • 「ゆうえんち夢物語」(Kairosoft Co.,Ltd)
  • ジャンル:シミュレーション
  • 2023年6月26日発売
  • 価格:1,380円(2023年7月23日時点)
  • コピーライト:(C) 2023 Kairosoft Co.,Ltd.

新作のオススメSteamタイトル、気になるものはあった?


というわけで、Steamのオススメ新作タイトルをご紹介しました。

 

ゾンビ映画のようなRPG、話がかみ合わない恋愛アドベンチャー、そしてかわいらしくも本格的な遊園地経営シミュレーションと、今回は個性豊かで遊びごたえたっぷりの3作をご紹介してみました。気になるタイトルがあったら、夏休みやお盆休みのお供にぜひ、遊んでみてくださいね!

百壁ネロ

百壁ネロ

ゲーム買いすぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話」(PHP研究所)、「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)など。

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