「機動戦士ガンダムZZ」の1/144 バウ、合体変形が無限の可能性を生み出す旧キットを組み立てて、猛暑とコロナに打ち勝つぞ!【80年代B級アニメプラモ博物誌】第13回

2021年07月23日 11:000

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割れる、ぶっ壊れる崩壊の恐怖に立ち向かい、バウ・アタッカーとバウ・ナッターの分離を成功させよう!


……ど、どう? ちょっとコツがいるが、上半身と下半身を合体させて、ちゃんと形になったっぽいぞ?

▲ 肩ユニットが二重構造になっていて、なで肩になりがちなんですよね。でも、思ったよりカッコいいのでは? 武器もできてるので、持たせてみますか

▲ どうだ!? ビームライフル、シールドとも3パーツずつの構成だが、かなり重厚な雰囲気になる。最初に書いたように、手首は腕の内側にしか動かないので、武器を正面向きに構えたりはできないけど、このままでもカッコいい

けっこう満足度は高いですよ、このキット。1/144にしては、意外とズッシリしたシルエットになる。出渕裕さんのコンセプト刷新、大成功ですかね。
だけど、今回は2次会がある。分離・変形です。上半身と下半身の分離は、割と簡単なんだよ。でも、バウ・アタッカーへの変形って、これ本当に大丈夫なのか……?

▲ うおお、壊れそう……でも、大丈夫。両腕を機体の下面へ折り曲げて、空いた穴をフタで閉じる、頭を機体内部に沈みこませる! これはガンプラ史上でも勇気ある変形キットですよ、尊敬しますよ!

▲ おお、できた! バウ・アタッカー! 主翼の下面のミサイルも前に向けて、ビームライフルはコクピット内側のフックに引っかけて、シールドは背部ユニットの溝へセット。まあ、少しグラグラではあるけど、ちゃんと形になったぞ

横から見ると、ちょっと意味のわからない形だけど、肩の黄色い関節軸が胴体側面のスリットを通って、腕全体が移動するギミックは、かなり感動するよ。手首は内側に倒すだけではあるけど、シールドの持ち手を外す以外は、余剰パーツすら出ない。なんとまあ。バウを選んでよかったよ。
問題は、下半身。バウ・ナッターです。

▲ 本当は、もうちょっと足を左右に大きく広げて、つま先を伸ばすのが正解らしい。だけど、そんな気力なんて残ってないというか、腰の両側の小さな翼が、この位置に固定できず、すぐ下に下がってしまうんだよ。どうにもならないので、この写真撮影時は接着剤で仮止めしました

▲ 手首が内側にしか曲がらないわけだけど、それを生かしたポーズができないか試してみた。首も前方向に傾けられるので、全身に気合をみなぎらせたポーズをとらせてみたけど、もうちょっとカッコいいポーズが見つかるように思う

現在、バウは1/144 HGUCのみならず、RE/100でも発売されてるんですね。「機動戦士ガンダムUC」(2010~2014年)に登場した影響も少しはあるだろうけど、「ZZ」という作品が時間をかけて許容されてきたというか、“ガンダム”の概念がゆったりと広がったんでしょう。今回のバウが発売された当時って、「え? Zガンダムの続きをやるの?」的な混乱のさなかだったのでは……続篇の続篇なんて、バンダイ模型としても初体験だっただろうし。
だけど、混乱の中で生まれたからこそ、合体変形するこのキットには、成就しなかった可能性のつぼみが鈴なりになっている気がする。ひとつの可動部分を開くと、その奥にもうひとつの可動部が見える。あちこちに道が開いている。その風通しのよさが、80年代アニメプラモの魅力ですよ。うーん、やっぱりイイね! 来月は、またマイナーロボに逃避するかもよ?


(文/廣田恵介)

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関連作品

機動戦士ガンダムZZ

機動戦士ガンダムZZ

放送日: 1986年3月1日~1987年1月31日   制作会社: サンライズ
キャスト: 矢尾一樹、岡本麻弥、森しん、塩屋浩三、原えりこ、菊池正美、松井菜桜子、鈴置洋孝、榊原良子、堀内賢雄、門間葉月、カシワクラツトム、本多知恵子
(C) 創通・サンライズ

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