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胴体は、両肩のスラスターユニットまで一体成形されているぐらいだから、前後にペタッと貼りあわせれば終わりでしょ? などと油断していると、ちょっと面倒なことになってます。
▲ 両肩と股間に、腕と足を差し込むための軸を取り付ける。これらの軸が別パーツになっているのは、おそらく強度的な問題もあるのでしょう。で、股間軸からチョコッと突き出た突起が気になるわけですが……
▲ 股間の小さな突起にはパイプ、肩の裏側にはバーニアノズル×4個、胸の左右には四角いインテークなど、ディテールを1つひとつ接着していく。バイアランなのに、400円なのに手抜きナシ!
▲ 頭も左右貼り合わせて終わりではなく、動力パイプを喉の裏側から接着する。パイプの先端が胸部装甲の裏へつながると、まるで2本のパイプが再現されているかに見える。手馴れたディテール表現力
▲ バックパックは、左右分割されたスラスターを2枚も組み立てて……と、ここらへんから本気で面倒になってくる。だけど、脇につく薄い板パーツ。これは接着せずにハメるだけなので少し動く。推力偏向感が出て、このパーツはナイスです
▲ ああ面倒くさい……と思っていたら、手足をハメこむだけで完成! 肩幅の広い異様なシルエットが際立って、ちゃんとカッコいい! 設定画よりも安定感が出ているのは、発売された1986年時点でのバンダイ静岡工場の設計バランス力でしょう。背部スラスターまで入れると、高さ11センチ
▲ 胸から首にかけて、ちゃんと「奥にメカがあるんだけど装甲で隠されている」感が出てるでしょ? 400円で、このゴージャス感はお得ですよ
▲ 一応、ポーズをとらせてみました。今ひとつ、コイツの決めポーズがわからないんだけど、指先で遊ぶには十分な可動。特に脚部は前後左右に大きく動かしても、しっかり安定します
というわけで、当連載初ガンプラはジェリド・メサの愛機でした。ジェリドはあんなにイキってバイアランに乗りたがったくせに、なぜか最終対決ではバウンド・ドックに乗ってくるんだけど……(笑)。
内部にパイプやシリンダーが詰まっていて、装甲の隙間からディテールが見えるコンセプトは前番組「重戦機エルガイム」からの流れだろうけど、結果としてキット単体の値段が上がってしまった。「Zガンダム」では低価格帯の1/220スケールが導入されたわけだけど、400円でこの精密感と安定感はすごい。この価格帯で、複雑化したロボットのデザインをどう処理していたのか、もっともっと見てみたいよね。やっぱり、80年代のロボプラモは挑戦と実践の繰り返しで、面白いことこの上ないな! ではまた来月!
(文/廣田恵介)