YOU44さんの評価レビュー

正統派ではない(マガジン的）、
ひねりの入ったブラック、
逆説を理解するもののみがニヤリと笑う。
面白いに決まってる、ってやつだ。
まったくもってタダモノじゃない。
「五等分の花嫁」の春場ねぎ先生の作品、
さすがです。
こういうの描きたかったのかなあ、
インテリジェンス。
アメカジ風のポップな絵柄が美しい。
「利害関心はかならずひとつにまとまる、
計画が予想外の不本意な結果につながることはない、
政治は居心地のいい場所である、
といったファンタジーに甘んじていてはいけない」
（『セッ◯スする権利』アミア・スリニヴァサン）
本作のこと言ってるようだ。
王様を裸だと言い、出来レースを笑う。
反骨、批判精神、無頼、これぞアニメ。
第4話、大直会（だいなおらい）が究極。
前に据え膳、掛け軸には「勧善懲悪」、
悪代官のような、ガラの悪いキーパーたち。
（ヒーローをこんなふうに描くとは）
裏金と不祥事で末期症状のいまの自民党を見てるよう。
自民に恨みはないが、権力とはそういうものなのだ。
長く握り続けると腐敗する。
新しいのは従一位たちがタメ口なところ。
最初に口を切ったのはグリーンの付き人・翡翠かのん。
素っ気なさに、えっ！てなった。
ブルーの藍染小町は頭突に説教だし。
皆キャラがしっかり立っていて、
もっともっとと知りたくなる。楽しい。
それにしても錫切の「絶対空域」、素晴らしいな。
第5話がターニングポイント。
登場人物が増えるし、ピンクを見る目が
あっ、と変わる。
深い、というか重層だ。