ついに最終回を迎えた2019年冬アニメや、2クールの18年秋アニメ、さらにWEBで一挙配信された話題作をご紹介! 「週刊少年ジャンプ」原作の「約束のネバーランド」、国民的スポーツ・箱根駅伝がテーマの「風が強く吹いている」、人気シリーズ第2期「モブサイコ II」、スイス生まれの人気者「ピングー in ザ・シティ」、Netflix配信の「ラブ、デス&ロボット」をピックアップしました。
孤児院グレイス=フィールドハウスに隠された真実を知ったエマとノーマンが、仲間たちと集団脱走を計画するサスペンスアニメ。神戸守監督は前作「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」で密室ミステリを扱ったが、「約束のネバーランド」では子供を閉じ込める孤児院が不気味な場所として描かれており、舞台がハウスの内部になるほど緊張感が増していく。 もっとも印象的なのは色使いだ。ハウスの中に光が届くことはまれで、登場人物の肌はランプの炎によってオレンジに、星明かりによってブルーに色を変える。ノーマンがある決意をエマに伝えたあとの回想では、思い出だけが通常のカラーリングで表現され、そのコントラストが鮮やかなシーンとなった。本作が色にまつわるストーリーのように見えるのは、作中に登場する花が人間の色を奪っているように表現されていたことと無縁ではない。エマが夜明けの光を全身に浴びて、彼女自身の色を取り戻すラストシーンは「約束のネバーランド」にふさわしい幕切れである。