スーパーギタリスト・布袋寅泰も登場! 『北斗の拳 35周年記念イベント「伝承式」』レポート!!

アニメ2018-09-14 18:34

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人気漫画「北斗の拳」の出版35周年を記念した『北斗の拳 35周年記念イベント「伝承式」が2018年9月13日、都内で開催され、原作の武論尊さん、作画の原哲夫さん、ギタリストの布袋寅泰さんが登壇した。

1983年9月13 日に「週刊少年ジャンプ」に「北斗の拳」が掲載されてから35年。その35周年を記念し、9月13日が「北斗の拳の日」と記念日登録されたことが発表された。長年愛され続ける「北斗の拳」について、原さんは「読者の皆様には、感謝しかありません」と述べ、「息の長い作品になり、長持ちしたなあと。実は、前の年の連載で失敗したあとだったので、まずは10週を超えていくことが最初のチャレンジでした。それが今だにこの作品で食べていくことができて……、皆様のおかげで本当に幸せです」と深々と頭を下げながら感謝の意を述べた。さらに「今後、100年持つようにリニューアルしながら、“新・北斗の拳”を作り続けていきたい」という野望も語っていた。

 

 

武論尊さんは連載当時の様子を振り返り、「原哲夫というすごい作家の絵があったからこそ、北斗の拳ができあがった」としながらも、「まあ、腹の中では『半分は俺(のおかげ)だぞ』って思っていますが(笑)」とコメントし会場を沸かせる。また、実は原作を書いている間は、お互いほとんど会うこともなかったことを明かした。

 

続けて「原先生とはいつも作品の中で戦っていた。4年間、素手でぶん殴りあっていたという印象です。原先生がいいものを描けば、自分もそれに負けないような原作を書く。つくづく漫画は原作者と漫画家の戦いだなと。『北斗の拳』はその戦いがうまくいってできあがった」と振り返る武論尊さん。

 

そのコメントに、原さんは「僕は全然戦ってる気なんかなかったですけど……(笑)」と返答。さらに「僕は、好き勝手に自由にやっていた気がします。描きたいものを描いていただけ。若かったですから。それに、あとは武論尊先生がなんとかしてくれると思ってましたからね」と茶目っ気たっぷりに語っていた。

 

原哲夫さん(左)と武論尊さん

 

イベントに出席するため、前日の12日にロンドンから帰国したというスペシャルゲストの布袋さんは、「僕は『北斗の拳』が始まる1年前の1982年にBOØWY でバンドデビューしたので、35年という月日の長さも実感できています。35年経っても作品を愛してくれるたくさんの方々がいる。色褪せないクリエイティブの力強さを改めて感じています」と自身と重ねて語っていた。

 

布袋寅泰さん

 

現在、活動拠点をロンドンに移している布袋さんは「日本だけでなく、世界中に『北斗の拳』ファンがいることを実感しています」とコメント。2010年にリリースした「北斗の拳」201Xテーマソング「STILL ALIVE」に続き、再び北斗の拳とタッグを組むことになった新曲「202X」のMVには、ベース・ケンシロウ、ドラム・ラオウ、ボーカル&ギター・布袋さんというバーチャルスーパーバンドが登場するという新しい試みも。

 

 

ケンシロウ&ラオウとバンドで共演した感想を聞かれると、「ケンシロウとラオウの顔が小さすぎますよね。ケンシロウとは僕と同じくらいの身長のはずだけど……」とケンシロウ像をまじまじと見つめる。原さんが「登場時は185センチという設定だったけど、今は190センチになっています」と告白。「時代に合わせて進化していますので」と設定変更の理由を明かし、会場を驚かせていた。すると布袋さんは、「僕は187センチで、髪の毛を入れると189センチなんです。ほぼ同じくらいだけど、ケンシロウは大きくなっているんですね。僕は先日、検査で測ったら1センチ縮んでいました」と笑っていた。

 

 

続いて壇上には、1万年後の未来のために“最強の記録媒体”で「北斗の拳」を残すために制作された、石版「北斗の拳」が登場。いつか訪れるかもしれない「世紀末」を生きる人類のため、その救世主の教科書となるようにというコンセプトで制作された石版には、第1話の48ページ、さらに35周年を記念して描き下ろされた「北斗の拳」のケンシロウと「蒼天の拳」の霞拳志郎が向き合うイラスト、そして新曲「202X」の楽譜が刻まれている。武論尊さんは石版になった「北斗の拳」を見て「不思議な感覚」としながらも、「地球が『猿の惑星』になったら、きっと猿が読んでいるんでしょうね」とジョークを飛ばし笑いを誘う。

 

 


記念イラストを描き下ろした原さんは「(ケンシロウと霞拳志郎の)描き分けが難しい、めんどくさい仕事だった」とにっこりしながら振り返る。布袋さんは「残そうと思って音楽を作るわけではないけれど、音楽がずっと語り継がれたり、歌い継がれていくことは僕らにとっての夢なので、感慨深いです。ありがとうございます」と感謝の意を述べる。すかさず武論尊さんは「猿がギターを弾きますよ」とコメント。布袋さんが「武論尊先生って面白い人なんですね。もっと怖い人かと思っていました」と話すと、原さんは「真面目に話を聞いちゃダメですよ」とアドバイスし、会場を沸かせていた。


石版は、「伝承式」の翌日9月14日〜19日まで東京・キラリナ京王吉祥寺にて展示され、その後、被災地支援のチャリティーオークションに登場する予定だ。

 

 

(取材・文/タナカシノブ)

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