ヒメキヌゲネズミさんの評価レビュー

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戦争という残酷さに隣り合った少年の物語

観賞手段:ビデオ/DVD
ネタバレ
この作品は、レンタルで見て、後にDVDを購入しました。
雑誌で紹介されていたMSのデザインをみて、リアルさを感じたことを覚えています。
初代のデザインから、細部にこだわるだけで、こんなにも恰好良くなるのだ、とも。
全話出てから視聴したので、ガンダムの出てこないガンダムOVAの噂は聴いていました。
サイクロプス隊の面々の不揃いさが好きでした。
何というか、人間臭さの塊だったから、だけでは無く。連邦軍の量産機の物量から受ける、整然とした集団のイメージに対する、個の主張的な意味で。
作品タイトルの「ポケットの中」は、傍観者として戦争の恰好良さに憧れていた少年アルの遊びの中、という意味と、アルの住む、コロニーという一年戦争の中ではちっぽけな(そしておそらく戦争に影響の無い)場所、という意味かな、と思っています。
このタイトルからして、最後に出てくるNT専用改良型ガンダムという代物が、一年戦争と言う大きな流れを変えるような力など無い事を示していると解釈してます。
バーニィ以外のサイクロプス隊のメンバーは、その事を十分に理解したうえで作戦に臨んでいる、と感じました。作戦が成功しても、失敗しても、負け戦なんだと。
だからこそ、ガンダムを破壊出来なければ核攻撃、という狂気の計画を知って、無意味な作戦の為に戦死していったのだな、と。
悲しい結末のお話なのですが、とても好きな作品です。
エンディングテーマの歌声と共に、スナップ写真が映っていくシーンは、本当に切なくなりますね。
ヒメキヌゲネズミ
ヒメキヌゲネズミ
ストーリー
5.0
作画
5.0
キャラクター
4.5
音楽
5.0
オリジナリティ
5.0
演出
5.0
声優
5.0
5.0
満足度 5.0
いいね(0) 2014-10-31 14:23:28

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