にゅまさんさんの評価レビュー

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まさかまさかの銀幕化 #lastexile

観賞手段:テレビ、BD
放映当初から前作ファンに叩かれまくった作品だった。
 確かに前作は若干の中だるみも有ったが総じてレベルの高い傑作だっただけに、そして旧作キャラの扱いもあまり良いとはいえなかった部分もあり、叩かれるのも理解は出来る。

 ただそれでも、天真爛漫かつ度胸と行動力のパイロット娘・ファムと、冷静沈着しっかり者でデータ完璧なナビゲータ娘・ジゼルの若き空賊コンビと出会う、大国の圧力で国を失った若き姫・ミリアの3人で始めたトゥラン王国再建国を目指すドラマには想い入れが有って、3人の間の絆が育っていく様には一喜一憂したものだった。
 前半ラストの、ジゼルとファムの仲違いが修復する流れには、当時そりゃー喜んだものだったよ。実際円盤もこの辺りで全巻予約してたし。

 だけど後半、敵国アデス連邦側の描写が増え、じきに内部分裂を初めて総統ルスキニア派と反ルスキニア派での戦いに移行した時から、ファム達の存在感がなくなり話が霞んできて、熱も次第に冷めてしまった。
 ファム達3人を最後まで話の牽引役に出来なかったのは、実に大きな失敗だった。

 いっそそれなら、ファムが常々夢見ていた、世界の大空を巡るグランレースそのものを話しの中心にすれば良かったと思う。帝国の妨害をものともせず、レースの競り合いの熱さで民衆を巻き込んで、次第に末端の軍人達も魅入られて止められなくなるみたいな。
 あれだけ最初から「グランレース! グランレース!」連呼してたのに、結局終戦後にエピローグ的にやるだけじゃ何も伝わらない。
 村田蓮爾デザインや黒石ひとみ劇伴など前作に引き続いた美点も有っただけに、そして途中まで大好きだっただけに、返す返すも残念な作品だった。
にゅまさん
にゅまさん
ストーリー
3.0
作画
4.0
キャラクター
4.5
音楽
4.0
オリジナリティ
3.5
演出
3.5
声優
4.0
5.0
満足度 3.0
いいね(0) 2016-02-06 21:42:44

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