YOU44さんの評価レビュー

これはかなり面白い

この作品名を見て
『高木さん』を思い出す人は多いだろう。
「二番煎じか…」そう思ったが
ちょっと違う。
自らハードルを上げたのだと思う。
自負がないとこれは出来ない

出だしはのんびりした海、田園風景。
カエルも鳴いている。ローカルっぽい。
「高木さん」のような素朴さだ。
「高木さん」は登場人物も素朴だ。
中学生でスカートの丈も長く、
思春期の純粋さが漂う。
一方「長瀞さん」は高校生。意地悪で
胸の大きな、ちょっときつめの今風黒ギャルJK

長瀞だから埼玉が舞台…
かというと勿論違う。
どうも逗子・葉山の辺りのよう。
ローカルとは言っても東京近郊のリゾート地だ。
色調も色鉛筆のような「高木さん」に比べ
「長瀞さん」は極彩色。ポップだ。
ビーチに居そうな長瀞と
山間の駄菓子屋が似合う高木さん。
似て非なるものだが…実は似ている。
第2話で長瀞さんがイジるのは
「センパイ」だけだと分かる。ピュア。
こういうとこ上手い

長瀞さんは当初から『宇崎』っぽい。
後輩、声の感じ、「ッス」という
話しっぷりもそうだが
憎めない愛嬌のあるところも。
第1話長瀞たちはモブ的な扱いで登場する。
図書室で飲食、大声でダベって、
すごく印象が悪い。顔もちゃんと描かれない。
ドーンと落とした始点。
ここからのぐんぐん存在感が出てくる。
この手際は見事だ。
ツンデレは揺れ幅が大きいほど
胸に来るものが大きい。
後で知ったが悪友たちの（声優の）顔ぶれがすごい。
ガモちゃんが小松未可子、ヨッシーが鈴木愛奈、
桜が井澤詩織。単なる端役ではない。
フラグが立ってる

第3話の学食でのシーンは秀逸だ。
長瀞の表情が素晴らしく、笑える。
何気にヨッシーがいい。
『かぐや様』の藤原書記みたい。
思わずニヤついてしまう

最終話、ヨッシーの「アメイジング！」がいい