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前半、地球「先進国入り」私達と親近感。後半、そこに大帝の恐怖

観賞手段:劇場
ネタバレ
今回の前篇で、地球はチート化していて、旧作の、当時の日本と重ね合わせたような、どこか必死で、ひ弱な地球ではなく、星間国家として回り始めている社会なのだと思いました。
ところが、後半、それで伍せる存在に思えたガトランティスの描写、国力よりも何よりも、あまりにも危険な在り方。
大帝が一言も話さずとも、彼のある意味、生物としての真理をついた凶悪な思想が、末端まで浸透しきって当然のように語られ実行される恐ろしさ、それ故の桁外れの強大さ。
それを突きつけられたのがあの土方なのに、彼ですら切歯扼腕するしか無い悔しさ、その後の凶行。
これじゃあ、波動砲艦隊も揃えたくなるし、正直全く助かる気がしないじゃない!
そんな大帝の有り様を示す、後半の長回しのシーン、あの曲、私にとっては最高の湖川アングルでした。(原画陣には見当たりませんでしたが)
どんなに楽天的なキャラクターでも、この戦いは不味い…そう思わせてくれる回でした。
(イスカンダルが、チート国家化を可能にした技術を地球に渡したと言う背景も、よくよく考えるとはしゃいでる場合じゃないぞ芹沢と。)
これ、今の日本はそれなりに丈夫な国で、旧作と同じ心境にはなりにくい…という現状にたいして、生き物が本質的に抱える怖さを思い出させてくれる、良い設定だと思いました。
なので、実は今回こそ、EDが沢田研二さんでよかったような気もしますが、それはまだまだこの先でしょうか。
それと、もし、このおそろしい大帝と、王者同士の言葉を交わせる存在になっているとしたら、「あのお方」の登場も楽しみになるような気もします。
山ちゃーん。
福井さんは楽しみでもあるし、不安要素でもあります。
こういう序盤の、理屈っぽかったり、まとまっていく過程は得意だけど、UCラストなど、どんな人たちも、全員同じ気持ちで同じ事を考えている様な話になってしまう事があるので、やはり、逆シャアや∀のような、みなそれぞれの違う方向を向き始める気持ちよさや、我関せずで泣きつづける赤ん坊のような多様性を是非。
今回はどうなるか、気張ってくれよ。
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ストーリー
4.5
作画
4.0
キャラクター
5.0
音楽
5.0
オリジナリティ
4.5
演出
4.5
声優
5.0
4.0
満足度 4.5
いいね(0) 2017-07-01 02:27:14

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