にゅまさんさんの評価レビュー

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命懸けの嘘の上の少女達の日常 #pripri

観賞手段:テレビ
舞台は19世紀架空のロンドンとしつつも、欧州を制した大国が内乱により壁で2分された状況ともなると、それはもはや架空の欧州と呼べる規模であり、更にスチームパンク+重力制御技術とか、リアリティとしての英国っぽさではなく、少女達が「嘘」を武器にして駆け抜ける舞台を求めて生み出された世界観と言う事が見て取れる。
そしてスパイとしてのリアリティではなく、古風なスパイ活劇作品的なアクション優先の緩さを重視している事も分かる。
だが決してぬるい話ではなく、その枠の範囲内で少女達はきちんと命懸けで生きている。当たり前のように誰かを騙さなくてはならなかったり、肉親との辛い死別もあり、また誰かの命を冷徹に奪わなくてはならない場合もあり、少女達としてはかなり辛い話も多い。
そしてその中心にいる二人の少女には、いわゆる『王子と乞食』モチーフの「入れ替わり」設定と言う最大の大嘘を背負わされた。最後の女王として断頭台に散る覚悟で幼き日の誓いを果たさんとする偽姫君、運命の悪戯から嘘を生業にして帰ってきた真の姫君、この二人の寄り添う姿は実に尊い。
そう、全ては二人の尊き姿を彩る為の舞台装置であり、それは見事に成果を上げたと思う。
面白かった。続編が有ることを期待する。
にゅまさん
にゅまさん
ストーリー
4.5
作画
5.0
キャラクター
4.5
音楽
5.0
オリジナリティ
4.5
演出
4.5
声優
4.5
5.0
満足度 4.5
いいね(0) 2017-10-01 19:04:02

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